ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

ブラジルで手術!

数日前、ブラジルで手術をする手筈とあいなっていた。

 

私は昔っからひどく脚がむくむくにむくみやすく、脚の疲れ感もひどいので、何か健康的な問題があるのかもしれないと気に病んでいた。

ここ1年くらいでそれがひどくなって痛みがあり、脚の血管が尋常でないくらいボコボコと浮き上がって来てしまっていたので気になって、ここブラジルで病院に罹ってみることにした。

私の数少ないつてを辿っていろんな人に話を聞いたり、自ら調べたりしてもなかなかそれに特化した良い医者を紹介してもらうことは難しく、勧めてもらったひとつの、現在最近のブラジルで手広く展開している早い・うまい・安い、との牛丼屋ばりに最近定評のある診療所を訪ねてみた。

まず何週間かかけていろんな検査をし、とりたててすぐに命に別状のある類のものでは無いが、なるべく早いうちに手術をすることに越したことは無い、という診断を受けたので、手術をやってみようと覚悟を決めたのであった。

 

激しい運動は一ヶ月くらいは厳禁だということだったので、仕事を休ませてもらうようにとかの手配を事前にいろいろ考えた末やりくりをしてこの手術の日に臨んだのだ。

股関節のとこをちょっと切ったりしないといけないという話だったので、手術の切り口に万が一変な毛が入り込んで手術の邪魔をしたりしないようにと、私にしては万端にブラジリアンワックス脱毛までして来たる日に備えるという完璧なありさまで、全くもって準備に余念がなかった。

 

数週間前に直接主治医と手術日と手術を実際にする病院を確定し、2日前には診療所を通しての手術予約確認の連絡も受け、8時間前から何も食べてはいけないとの決まりも尊守し、緊張しながら当日、手術日を迎えたのだった。

 

だが、いざ病院に着いてみると、手術の手配がされていないのでおとといきやがれ☆、とあしらわれた。

 

でーたーブーラージーーール。 

 

 繰り返すが2日前には手術の確認の電話も受けていたし、支払い済みの書類を提示し、そんなはずはないとなんとか食い下がって予約などを管理する事務所に通してもらうと、

数日前にもドクターに予約を確認しているのに何の返答もなかったので予約が取れていない、今できるだけは聞いてみたがやはりもう今日の今日では手術室も麻酔の先生の手配もひとつの空きも無いため不可能なので、他の日に予約をし直してまた出直して来い、と言うのだ。

おまえはもうここに居る意味は無いからと事務所からも追い払われ、とにかく診察を受けた診療所と話せとの一点張りだ。

その診療所と連絡を取ると、手術をする病院の手違いなのでどうしようもない、と言われ、手術をするために今ここにいる病院側は診療所側の不手際のせいだ、と断固として誰も間違いを認めない。

 

一体誰のせいでこんなことになったのだ??と双方に問い詰めるもそこだけは『あれ?なんか急に誰にも私の声が聞こなくなっちゃったのかな?』と一瞬疑ってしまうほどサラっと聞き流され、とにかく他の日に手術をする日程を決めるのがあなたにできる唯一のことなのだから他に方法は無い、早くしろ、と双方より急かされる。

 

こちとら頼れる人もいない慣れない外国で不測の事態(しかも明らかにあちら側のミスだ)に孤軍奮闘しているというのに、こんなのはあんまりな仕打ちだ。

 

流暢とは言えないポルトガル語で抵抗を試みていたものも、これ、いつものブラジルのやつだな、、、と心の奥底では既に絶望感でいっぱいだった。

 

何度か病院の人と話し、診療所の人とやりとりをし、とにかく3日後には予約を取れるように手配をしてあげられるのだからむしろ貴方はラッキーだ☆、くらいのことで、私の今日に向けての準備で失った時間や仕事を休んで失った賃金においての保障、何より私の傷ついた心のケアにおいて誰もひとつも欲しい言葉を投げかけてくれはしない。


数時間押し問答を繰り返し、諦め疲れ果てて泣きながら帰路のタクシーに乗り込んだ。

 


こんな時は酒だ酒だ。誰か速攻で良く効くテキーラ持ってこーーーい

 


堪えきれず、帰りのタクシーの運ちゃんに、あなたには何も関係も無い話なのだがちょっと聞いてはくれないか、と話しかけてみた。

私がすぐ先ほどに起こった事を語るに、もちろんいいよ!と聞いてくれた親しみやすいその頭頂がザビったおじさんは、キリスト教の敬虔な信者であるようで、

『残念ながら、日本とは違って、ブラジルではそんなことは日常茶飯事なんだよね。僕はこの病院の偉い人も良く知ってるし、この病院はいい病院なんだけどね、、、でもいっぱい従業員もいるからさ、いい病院だって、少しは間違えたりするダメなやつだっているかもしれないからね。。。

そんな時、僕はいつもこう思うんだ。

例えば何かの不手際で飛行機に乗り遅れたとする。

その時は悲しいね?

でも、するとその君の乗り遅れた飛行機が落ちてしまってもし乗れていたら死んでしまっていた、っていうことだってある。

何事も人生万事塞翁が馬。

君がもし今日予定通り手術をしていたら、実はまだ君のコンディションが整っていなかったり、オペのミスで命を落としていたかもしれない。

そう考えたら、そんな偶然はすべて君が良い方向へ進む思し召しなんだよ。

だって、神様は世界の全部を見ているのだから。』

と、啓蒙活動をされてしまった。

 


 本当に世界がそうだったら良いよね。

 


なかなか含蓄のあるお言葉であったが、そう簡単に改宗することは今の私には出来かねた。 

現在心が荒廃しきっている私には正直ポジティブシンキングすぎるようにように思えた。

つーか、ただのあっちのミスじゃん。

こんなことがブラジルにおいては大小含めて月に一回以上起こりうるので、私としてはどうにも理不尽としか思えず、つーか、とりあえず謝れよ、という感情しか浮かび上がって来ない。

 

こんなときのブラジル人の友人、と思いこんなことがあったので話を聞いてくれと連絡をするも、もうそんなんこっちでは文句を言ったってどうしようもないからすべての記憶を失い速やかに次回の予約を取ったほうが良い、と助言された。

すんごく高い保険に入っていたり、超ド級の高級病院に罹ったのであったらいずしらず、普通の病院では受け入れるしかないのがブラジルの現状なんだと。

金がある人は待ち時間も無く何か月待ちのところでもすぐに優先され、貧乏人は公共の病院で死ぬほど待たされ、(私は一応私立の病院で支払いも既に済ませていたというのに)運が悪ければ別にそのまま死ぬ、というのがブラジルなのだ、というシビアな現実を追い打ちかけて言い募る。

 

今日はもー、そういうの、いい(泣)。

 

そんなんも聞いて、結局すごすごと3日後の手術を予約することに決めた。

あなたの連絡が遅いので手術は2、3か月になるとかも言われかねないから、やはり、むしろラッキーだよ☆とご友人はおっしゃった。

この日本に比べて過酷な状況がそうさせるのかもしれないが、ブラジル人にはポジティブな考えを持つ人が多いのではないかと思う。

どうしたらそんなにポジティブでいられるの?と質問したら、うーん、生まれつきかな!と電話口で快活に笑った。

自信満々に発表させていただくが、こちとら生まれつきすこぶる前のめりにネガティブなタイプなのだ。そんなのどうしようもねえ。

その日はもうそれ以上何も考えたくなくて、家に着いて酒をかっくらって文字通り泣き寝入りした。

 

私にとって久々のビックウエーブであったブラジルの洗礼からまだ完全に立ち直れていないのだが、実はこれを書いている今日現在は、すでに延期された手術は2日前に一応無事済んでいる。

 

それは良かったのだがこの話の肝はそこでは無く、実は明日、私は日本への一時帰国を控えているというところなのだ。 

10日、、、いや術後ギリでも1週間は危険なので飛行機に乗ってはいけない、と医者に言われたのでさんざ相談した挙句休める期間と照らし合わせて手術の日程を決めたのに、あちらの不手際で手術の延期が決まったとたんにその医者は、3日後の飛行機に乗っても大丈夫だお☆と請け負った。

 

 

ブ、ブラジルに、、、殺される。。。

 

 

と、云う訳で、絶対に早く明日の準備をして寝たほうがいいに決まっているのだが、不安も相まって興奮して眠れないので、せめて死ぬ前にと恨みつらみをここに書き記してみている。

 

 

本人は、結構本気で言っている。

 

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淫靡な、夢を見た。

淫靡な夢を見た。

 

それはしこたま酔っぱらった私が車の後部座席で眠っていると、前の座席でブラジル人女性が男性の上に乗って歓楽の声を上げて上下に激しく揺れている、という破廉恥なものだった。

 

             

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数年前のちょうど今くらいの季節、私はサンパウロのあるサンバチームの昼からやっているフェイジョアーダ会を訪れた。

こちらではたまに開催される、チーム主催のサンバの生演奏などを聴きながらブラジルの国民食を食してみんなで飲んで踊ったり歌ったりわいわいと楽しむフェスタである。

その土曜日にそういう会があるとの情報を耳にしたので、カーニバルにはほど遠いオフのシーズンでサンバに少し飢えていたし、特に友達を誘うわけでも無くふらっと訪ねてみることにした。

ひとりではちょっと間が持たなくてつまらないこともあるのだが、直前に約束を破られることにドキドキしながらブラジル人を誘うのもめんどくさいこともあって、気力があり興が乗った時はひとりでそういった場に出かけることもある。

なあに、そこで誰かと友達になればいいさ。

着いたはじめはやはり気おくれしてしまい、端っこでひとりビールを何杯もおかわりして勢いをつける。

そのうち程よく酔っぱらってきたので、近くにいるおばさんに話しかけられたりバーの人と話したりしているうちにまんまとブラジル人のグループに紹介され、こっちで一緒に飲もうと声をかけてもらった。しめしめだ。

 

そのグループには他のチームのサンバの踊り手をしているという、身体にフィットした服を着た素晴らしいスタイルを持つ美人さんな褐色のお姉ちゃん2名ほどと私の好物である明るくファニーなゲイが数人という私にとってちょうどいい感じのグループで、酔って調子に乗ってギャグをぶちかましファンキ芸など披露しているうちにすっかり仲良く打ち解けることができた。

『ねえ、夜には私の彼氏も合流するからあなたも一緒にみんなでクラブに遊びに行こうよ!』

その、詳しく聞くと私も知っているサンパウロの有名チームで踊り手のリーダーをやっているというひとりの褐色のお姉ちゃんが私をぐいぐいと誘ってくれた。

ちょっと疲れていたし遠い場所であったので迷ったが、彼女の家と決して近くは無い私の家まで送り迎えをしてくれるという。

クラブが盛り上がるのは夜中なので、一旦それぞれ家に帰って繰り出そうということだった。

派手な外見のブラジル人のサンバの踊り子の女の子が日本人の私とそこまで仲良くしたがってくれるのはわりと珍しかったので、私も嬉しく思い、かなり酔っぱらっていたのだがせっかくの縁だと思い誘いに乗ることにした。

ブラジル人にその場では執拗に誘われたもののいざとなるとやっぱり連絡すら来ない、という苦い経験が私には腐るほどあるので、あまり期待しないようにしながらも家で待機していたのだが、なんと時間どおりに彼女は迎えに来てくれた。

こんなことでと日本の皆さんは思われるかもしれないが、私は本当に感激した。

こっちで出会ったばかりで送り迎えまでしてくれて時間通りに来てくれるサンバの女子なんてそうそういない。

まだ酒も抜けきらず眠くて仕方なかったが、この出会いを大切にしようと嬉々として車に乗り込んだ。本当に感動でちょっと涙が出てくるくらいだった。

 

合流した彼氏が運転する車に乗り挨拶を交わし30分以上は車に揺られただろうか。

その彼氏がけっこうな“顔”であるから無料で入れるという触れ込みのクラブに着いたものの、女性とその“顔”である彼氏さん以外の男性、ゲイの皆さんはすぐには無料で入れないのでもう少しの時間待たないといけない、と言う。

景気の良い事を言われ誘われたもののブラジルではそんなくらい良くあることなので、待つ間はじめはゲイの皆さんともども愉快にはしゃいでいた私であったが、昼過ぎから飲んだくれていたため待ちくたびれておねむになってしまった。

まだもう少し待たなければいけないということでとうとう耐え切れなくなり、皆で入れるまで少し車で寝かせてもらってもいいか、と頼んで車で即寝でしばし爆睡させてもらった。

 

その際に冒頭での変な夢を見てしまったらしい。

 

あらいやだ。お恥ずかしい。欲求不満かしら。

 

気が付いた時には、もう入れるよー、と車に呼びに来られ、外寝のそんな短い間に卑猥な夢を見ていたことがちょっと恥ずかしく、悟られないように頬を赤らめながら皆でクラブに入場する。

 

私はひどく酔っぱらうと一時堪えられないほど眠くなる瞬間があるのだが、少し休んでそれを超えるとだいたいはまた元気に復活できるタイプだ。

 

誘ってくれた娘は、私に大丈夫?と気遣いを良くしてくれ、飲み物を買う時にせめてものお礼と思って私が払おうとするのだが、断固として私に支払わせようとしない。

ブラジルではさんざ小銭をしらっとせびられることも多いので、彼女の私におもてなしをしたいという精神がとても嬉しくてまた泣けてくる。

よっしゃ、それなら私ももう少しがんばるぞと気合も入り、その後は皆でまた飲んで踊って楽しい時間を過ごすことができた。

 

さあもう帰ろうということになり、私は車の後部座席に乗り込んだ。

送ってくれる関係上の配車であるのかその彼氏の車で彼女と3人になった。

当然彼女は助手席に乗るだろうと思っていたら、私の隣の後部座席に乗り込んできた。

私に気を遣う必要は無いから、彼の隣に座りなよ、と恐縮して言うと、いいのいいの、大丈夫よ!とウインクしてくる。

ああ、私が帰り道で後部座席にひとりではつまらないだろうと隣に座ってくれたのだな、なんていい娘さんなんだろう。

ブラジル女子にこんなに大事にされることはあまり無かったので、こんな子が(サンバ界)、ブラジル人もいるのだなあ、とひたすら感動していた。

 

彼女は相当酔っぱらっており、後部座席に座ってすぐに私にしなだれかかってくる。

ん?

まあ、彼女も昼から飲んでいるのだし、そりゃあ酔っぱらってるに違いない。

しなだれかかり、私の腕やら太ももを撫でまわす彼女。

ん?ん?

あなたの肌って、ずいぶんすべすべしてるのね。。。

ん?ん?ん?

胸も結構あるし。。。

ん?ん?ん?ん???

胸をタッチされつつも彼女は本当に酔っぱらっててふざけているんだなあ~と、あなたもボインだよね~!なんて言ってボリュームに満ちたその胸をキャッキャと触り返してみたものの、はじめは気のせいかと思ったがその向こうの触り方ががなんというか、どうにも変にセクシャルな感じがするのが否めない。

ブラジルの娘さんたちは何気なしに色っぽい方も多いし、女子でありながら深夜AMラジオヘビーリスナーの童貞クソメンのようにドギマギしてしまう自分の自意識メンタリティーが過剰であると判断して、居たたまれなくなりひとまず落ち着いて場を持たせようとバッグから飴ちゃんを出して、これいる?と勧めてみる。

ああ、ありがとう、と彼女は私の差し出した飴ちゃんの皮を剥き、口の中でひとなめ転がすと、口紅で紅く縁取られたぶ厚い唇から出したその舌にのせてこともあろうに彼女からのダイレクトな口移しで私にそれを舐めるように迫ってくる。

ん?ん?ん?ん?ん~~~~~~~???????!

非常に混乱し、

ア、アハ、、アハハ、、、もう、酔っぱらってるね~!?いくらふざけてるっていっても、彼氏が焼きもち焼いちゃうかもよ~~?(笑)

と運転席している彼に助けを求めて振ってみる。

彼はたまににやにやした様子でちらちらこっちの様子を見ていたのだが、ふいに真顔になって、

僕はそれをぜひ見たい。つーか二人でやったらいいじゃん。そしてその後三人でしようよ。

と、妙に真っすぐな瞳できっぱりと言った。。

 

 

ぎゃー!おかーさーーーーーん!!

 

 

とっさに目に浮かんだのは故郷埼玉県在住の母の顔。

 

セクシャルに感じた彼女の態度は決して気のせいでは無かったのだ。

 

彼女はやる気になれば女もイケる口だということを公表し、彼もそれに参加するのはやぶさかではなく、むしろ参加に非常に前向きである旨を私に告げた。

 

や、やられる。。。

 

そしてその瞬間にあの冒頭の夢であったはずの光景がフラッシュバックした。まさか現実では無いと、酷く酔っぱらっていたせいで出し抜けに淫靡な夢を見てしまった、と思い込んでいた夢が夢では無かったことに今さらながら気が付いた。

私が後部座席で寝ていた際に見た夢だと思っていたことは、まごうことなき現実であったのだ。

私に見られようが、“覗き上等、夜露死苦”という勢いで彼らはいたしていたのだっだ。

 

ヤバい、、、絶対に、、、これは、、、やられる。。。

 

瞬時に車外の風景を見回し、割と大通り沿いを走っていることを確認した。信号待ちの間や、夜中でもまだ開いているバーなどの側で最悪はいつでも飛び降りれるように車のドアのロックをこっそり開けてドアに手をかけておく。

 

冷や汗をかきながらも、畳み掛けるように説得にかかる彼女らの口撃をかわし、冗談と受け取った風を装い、下手に刺激しないように笑って私はそこまで性的にフリーダムなタイプではないことをアピールしながら、なんとか無事家まで送り届けてもらえることができた。

 必死のパッチで、『私の性の対象は男性なのだ!』と訴えても、「ここに男性もいるじゃない。」と彼氏を指さしてOKサインを作る。

彼氏もにっこりと「そう、僕は男だから何も問題はないさ!」と、どーんと胸を叩いて見せる。

 

…そういうことじゃない!

 

男性と二人ならばもっと警戒していたかもしれないが、まさかこんなことになるなんて想像だにしていなかった。

 

最後までそのカップルは残念そうに、その気になったらこちらはいつでも受け入れるからね~!と言ってきたので、あ、あはは~、ありがとう、と笑顔を尽くして言って別れた。

 

いろいろ過剰すぎて一体何からツッコんだらいいかわからなかったが、

ざっと挙げるだけでも、

①外国人の

③同性の女の子と

②知り合ったその日に

④その彼氏と三人で

とは、①~④のどれか一つだけをとっても、一生くぐることも無いままで死ぬ方も多いだろう上級者向けの高き門ではあるまいか。

一撃で私の性のレベルがうなぎのぼりに爆上げされてしまいそうすぎる。

そんなアダルトの階段を一気に駆けあがってしまった日には、急に翌日から私のみんなの前でふとした時に見せる横顔も、やけに大人びたものとなってしまうだろう。

 

本当にびっくらこいてしまい、その後は寂しいよ~遊ぼう~、と彼女から数回連絡が来たものの、一回ショーをやる仕事で呼んだきり、遊びに行くことはしていない。

そのショーの時も他の出演者にもとっても気遣いをしてくれて非常に良いパーソナリティーを持っていた子だと感じたので、あの出来事は特に悪気があったわけでも無く、それぞれの性に対するキャパと方向性の違いであったのだろう、と今は思われる。

だがOKサインと誤解されてしまうのもなんなっだったので、自分から個人的に声をかけることはしづらかった。

彼女はしばらく所属チームの踊り子のリーダーをやっていたようだが、数年が経った今そのチームに所属しているという子に聞いてみたところ、もうその役からは降りてしまったようで、その後の彼女の消息はつかめていない。

彼氏、と言っていた運転してくれた彼は実は既婚者だった、みたいな話で、そのじぶん彼女もいろいろうまくいかず今は自暴自棄気味なのだ、などと私に自分語りをしていた。

そんなのもったいないくらい充分美人で魅力的だし優しい子なのに、その時は何か寂しそうで、良くは知らないが悩んでいる様子であった。

いろんな性癖(犯罪は除く)が多様であっても合意であったり誰かに迷惑さえかけなければ良いとは思うのだが、彼女はその時ちょっと男に疲れたとかとも言ってたし、どうも生粋のバイとかレズという感じもしなかった。

 

そんなの私には本当にはわかんないけどさ。

 

彼女は酔っぱらって寂しかったり彼の気を引きたかったのかもなあ、とか、そんなことを、今年の冬のサンパウロで、ちょっと思い返したりもしてみている。

別に私を道路に放置したり、無理やり犯されたりしたわけでも無いから、びっくりはしたけど、彼女が今も元気であれば、まあ、いいんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サンパウロのお引っ越し2018さらば、ゲイ男子との暮らし(3)完結編

さて、

 

結論を言うと、レオの家から2017年のよりによって大晦日の日、見事大脱出を成し遂げた。

結局、部屋を見に行ったブラジル人のノーマル男子たちの住む便の良いところへ。

 

手伝いを申し出てくれていた頼りになる日系人の友人(女)に彼女(女)がちょっと前からできており、あんまり構ってくれなくなったので、この師走の忙しい時に誰かに頼むのも気が引けたしで、もう引っ越し当日は結局自力で引っ越しトラック(運転手付き)を手配し一人でやった。

実はアップしていないものの、その前後の引っ越しの顛末をいろいろ書いてはみたのだが、結局レオの悪口に終始してしまいつまらないのでボツにした。

時が経ち、正直、前の家への愚痴の詳細を書きたい意欲も薄れてしまったので、もう、いい。

 

ちなみに、後日、前大家のレオの恋人ファビオから突然連絡があり、今も君はまだあの家に住んでいるの?と聞かれた。

とっくに引っ越したよ、と言うと、すべてを察したようで、『ああ、よかったよ、、僕も幸いなことにとっくに別れたよ、、、』と言っていたので、言わずもがなだな、、、といった感じだし、それもあったのか私もわりと気が済んでしまったようだ。

彼(レオ)は多分ちょっと問題を抱えている子(おっさんだがw)で、レオの今後が心配でいささか気にはなるが、家族でも無い私たちにとっては、もう手に負えない物件だ。

 

一部の、ブラジル人のダメな感じの大家さんとのトラブルで悩んでいる人など、もしどうしても詳細の話を聞きたいという人があれば、主に私の思い出した愚痴に終始するとは思うが詳細個別に対応させていただくので直接ご連絡ください。

 

まあ、とどのつまり、年末に無事引っ越しを終え、新しい暮らしが始まり、カーニバル関係でバタバタしていて、その後はカーニバルで燃え尽きて心情的に引きこもりつつ生きていた、それが私の近況のだいたいの全貌だ。なんもねえ。

 

今の家に一緒に住む男子(ノーマル)たちは一緒に住んでみても、むろん私を天井から吊るして毎夜犯してくるというわけでもなく、ブラジル人らしく休日に飲んで騒いで、ちっ、うるせーな、とは思う時もあるが、まあ普通に良識的な良い人たちだったので現在も住み続けさせていただいている。

 

ただ、これだけは言わせてくれ(愚痴だよ)。

自分たちが使用した(しかも私の持ってきた食器類なのに泣)皿などの洗い物を流しに汚いまま1週間以上もためておくことの理解ができず(その彼女もちょいちょい泊まりに来るのだが、本気でなんもしねえ。パンツまで便乗して2週間に1度しか来ないお手伝いさんに洗ってもらってるくせに(怒))、何度か、虫が湧いたりするからせめて2,3日中には食器を洗って欲しいと頼むも放置、私が料理するときに非常に邪魔なのもあり、はじめは機嫌よく洗っておいてやったがみんなの食器等を洗っておいてやっても誰もありがとうも言わないのでムカついて、カーニバル後疲れ果てている折にそんなんなんで若干心を閉ざしちょっと嫌いになって、彼らとコミュニケーション取るのが非常に面倒になってしまい、結果、仲良くなるタイミングを逸してしまい現在に至る。

ブラジルのトイレは基本的に紙をトイレに流せないので、ゴミ箱を設置してそこに紙を捨てる。

私は一応女子だし、ぶっちゃけ、捨てる紙の量も男子よか多いだろうし、それを他の男子にまとめてもらうのも忍びないので、なるべくこまめにそのゴミを捨てるようにしている。

それにしても、彼ら(彼女も含め)は、家の掃除などほとんど何もやってくれない。

なんで私が常にお前らの糞尿の始末までしないといけないのだ。(※注:直の糞尿の始末まではしていない)

私だって掃除など元来好きな人間ではないのだ。

自分の部屋は帰宅したときに、『あれ?空き巣が入ったのかな??』と自分でも思うほど荒らして出かけてしまう時もあるが、共同の場はきちんと片づけるのがなけなしのポリシーだ。

 まあ、日本人とてブラジル人とて、これがそれぞれの考えの違いってやつだろうな。しょうがねえ。

ブラジル人や日系人の知り合いに、こういう時はどうしたらいいのだ?と相談したところ、『私なんかはちゃぶ台をひっくり返してキレるよね!!そんだけ。』などと、全然アドバイスにもならないことを言われるのみなので、なんの参考にもならない(泣)

 

前大家のレオと違い家の支払いや書類上のことなどもきっちりしてくれているし、基本通常のブラジル人としては全然及第点だと思うのでひどい不満は無いのだけど、ポルトガル語を日常的に話す機会を作るためにもブラジル人とのシェアハウスを望んだのに、心を閉ざしてシャットアウトしてしまったまま最近はちゃんとしゃべったりもせず挨拶くらいしか交わさないので、あんまり意味が無いとちょっと悶々としているのが現状だ。

 

景気づけに、私の愛する元同居人のセバスチャン(ゲイ)に遊ぼう~!(2月末)、と連絡していたのだが、連絡はたまに取っているものの、彼はカーニバル前に弟の結婚式でメキシコに帰ってしまったまま1ヶ月で帰ってくると言ってたのに、未だにブラジルに帰って来ない(6月現在)泣泣泣。

セバスチャンの元彼のシャンギット(ゲイ)とも連絡を取り合っていてその後も数回会っていたのだが、実は彼は自分の仕事のステップアップのためにオーストラリアへの留学の計画をずっと前から立てており、つい先月彼は旅立ってしまった。

 

彼らにはそれぞれの人生があり、別に私と遊ぶために存在しているわけではないので、特にシャンギットのステップアップの門出は私にとっても喜ばしいことだ。

彼の実家は多分そんなにお金持ちの良い家では無くて、でもしっかり将来の事を考えてちゃんと勉強し続けることもできる、しっかりとした奴だ。(いないわけじゃないが、ブラジルの貧乏な子においては出会うのはちょっと難しい。)

彼が旅立ってからもすぐに連絡をくれて、

『オーストラリアに着いたばっかりなのにいっぱい留学生の日本人と会って、君の話をしたよ!ブラジルに住んでる日本人のサンバダンサーのアミーガだって君の写真を見せたらみんなと仲良くなれたよ!!』

なんて連絡をくれて、ほろりと、とっても嬉しかった。

 

馬鹿、この期に及んでそんな妄想をするのはやめろ、と友人に言われたし、もう大人なので本気でそう思ったわけではないけれど、、、

思い返すのは彼らとの楽園のような日々だ。

 

セバスチャンとシャンギットとの日々は、今思えば短い時間しか生活を共にできないのだろうと皆うっすらわかっていたとしても、お互い愛情を持って助け合いながら、その瞬間瞬間である日常を楽しんだ日々だった。

ブラジルで、純日本人の私、少なくともこんな不完全な私にとって、そんな幸福を手に入れられるのは難しいと思えるような穏やかで幸せな日々だった。若くも無い私の、日本の常識的に思う幸せの形では無いと知りつつも。

日本人の普通の友人に、もうこのまま、私がどっかで子種をもらってきて、子を産んでセバとシャンギットとみんなで暮らし育て暮らせたらそれも良いな~、って思う、と言ってみたことがある。

だいたいの通常(日本)の家族のシステムが現在そうなっているので、男女の夫婦からの血のつながりで幸せな家庭を築けたらそれに越したことは無いが、それを得られることがなんだか難しい人にとっては、信頼できて愛し合え(広い意味で)居心地よく助け合え幸せに暮らせたらそういうのも良いと思っている。

 

友人に言ってはみたものの、私は現時点そこまで先鋭的な考えを即実行に移すタフさは持ち合わせていないし、彼らだって私とずっと共に生きるとか、あまつさえ縁の無い子を私と一緒に育ててくれるとかを考えたことも無いだろうし、もう私も充分大人なのであんまり常識的ではない妄想だってわかってはいて、冗談交じりに言ったのだけど。

 

 もちろん、セバやシャンギットにそんなことを言ったことは無い。

現実、今はそれぞれの生活を営んでいる。

 

だけど、あの、奇跡のように楽しかった日々は今も、“私のあったかもしれない幸せな少々変わった人生”の可能性として、私のくそどチンピラな人生を、少し豊かなものとして照らしてくれている。

もう、2度と戻ることの無い幸せな日々だったと思う。

 

私は10年もブラジルに住んでいるのに、実はブラジル人の気の置けない友達はとても少ない。

セバスチャンに始めに会った時にも、スペイン語のなまりのあるポルトガル語が聞き取れなくて、レオやファビオよりモサく思えたりして、(本当に見る目が無かった。今は愛しくてたまらないのに)こんなに仲良しになれるなんて思ってもみなかった。

 

 

 ちょっと寂しいから、去年セバと一緒に行ったサンパウロのゲイパレードも間近に迫っているけど、今年は行かないよ。

 

洗濯した時に良く似た、きっとセバスチャンと取り違えた靴下があるって気が付いたけど、そのままにしてたまに履いている。

 

 

 最初でちょっとつまづいてしまった感はあるが、前の家での暮らしを思い返して比べてしまうだけではなくて、

こないだ私のパスポートの必要な書類を文句も言わず用意してくれたりもしたし、ポルトガル語で私が面倒な家の支払いや、私の気が付かない手配などもきっとやってくれている(はず)の現住居の同居男子たちの皿くらい、これからもう少し洗ってみてやろうかな、などと、思っている。

 

 

 

 

サンパウロのお引っ越し2018さらば、ゲイ男子との暮らし(2)

あと1週間で2017年も終わるというある日。

友人に教えてもらったFacebookのサンパウロのアパートを探すグループにやっと条件に合う部屋の募集が上げられた。

もう2,3ヶ月、本腰を入れて探し始めてからは1ヶ月以上経っていたが、毎日いろんな募集サイトをチェックするも条件に合う部屋が見つからずこりゃ困ったことになった、最悪は今の家をあと数か月延長するのもやむなしかと頭を抱えていたところであった。

この期に及んで贅沢を言っている場合では無かったが、引っ越しというものは相当な労力を必要とする。

どうせ引っ越しをするならばちゃんと長期で住める、そして今よりもちょい便利なところに引っ越したいと思うのが人情というものではないか。

妥協して住みたくもない不便な場所や家賃の高いところに住んでまたすぐ引っ越しを余儀なくされるのは避けたかった。

カーニバル前後はとても忙しくなるので、年末年始の仕事の休みの間に引っ越しを遂行させなければその後また2~3ヶ月はこのまま引っ越しができなくなることは間違いない。

このゲイハウスは私にとってかなり理想に近い家であり場所であったが、駅に遠いことがややネックであったので、今度こそ駅近な場所、どうせならもっと都会の仕事場にも近いとこに住んだろ、と目論んでいた。

募集の主は男性で、3人で住んでいたところに一人が出てゆき部屋が空いたので男女問わず募集、と書かれていた。
今度こそはブラジル人女性たちとパジャマパーティーできる家を!としつこく望んでいたが、贅沢は言っていられない状況であり、とりあえず部屋を見に行くことにした。


家主と言ってもシェアする前提で代表して借りているミナスジェライス出身の男性で、アパートは持ち家ではないとのこと。

またゲイだったらいいなあ~。

とわずかな期待を持ち家を見に行ったものの、家主さんはゲイではなさそうだった。

家主さんはアゴ髭を蓄えていてずんぐりとした30歳くらいの健康そうな、こういったらなんだがあんまり色気がある感じでは無く、とても人のよさそうなフレンドリーな人だった。もうひとりの住人も男子だが、とても良い奴だよ、と言う。


うーん、、、男子と住むのはやっぱどーかなーーーー。


私は背が高くやや男顔、体型も日本人にしてはボリューミーで、生まれながらの女子であるにもかかわらず化粧をすればするほど“完璧な女装”にしか見えなくなるので、私のことを人はこう呼ぶ。“良くできたオカマ”と。

その上サンバなどやっていると、色気ムンムンで、“男を見ればたちまちアン・ルイスのように襲い掛かかる”と想像されてしまうのだが、このブログを読んでいる方や私を良く知っている方は既にご存知のように私はそういったタイプではない。

大学時代の親友には、おっきくて食べ出がありそうなのに見掛け倒しな“麩菓子”みたい、と駄菓子に例え評されたこともある(不愉快)、肉食にはほど遠く、座右の銘は「イミテーション・ゴールド」だ。

だがしかし、こっち側の色気の問題とかでは無くて、もし一緒に住んだらやつらが頭のおかしいド変態野郎で、部屋に夜な夜な忍び込んで血の付いたナイフを舐めながら天上から吊るした私を犯してくる、という可能性だって絶対に無いとは言えないじゃないか。

いくらオカマ麩菓子とはいえ一応女子のはしくれではあるので、自意識過剰と言うなかれ持ち前の過剰な妄想をして警戒をしてみた。


残念だが家主はゲイではなさそうだったので、女子と住んで共同の物干し場にパンツなどを干したりしても迷惑では無いか、なども質問をしてみた。
おまえは夜な夜な私の下着を盗んで頬ずりをするくそ変態野郎では無いのかという趣旨の質問に思われたならどうしようかと一瞬自分の“いかにも自意識過剰のブスのしそうな”発言を悔いたものの、彼は気にしてはいないようで、

以前に男女の兄妹と住んでいたこともあり慣れているので気にしないでも大丈夫だよ、と笑い飛ばしてくれた。

いろいろ話すにつれ、誠実そうだし、レオとの家での管理費不払いやらのトラブルについて語りそういうことも無いようにと確認するも、家のこともちゃんとしてくれそうなナイス・ガイである感じを受けた。

こう言うのもなんだが彼となら色気抜きの純粋な同居人としてうまくやっていけるんじゃなかろうか。


今までの家よりも共同の居間は3分の1くらいと狭いし、私が住むことになるという部屋も若干は手狭になるが備え付けのダブルベッドも収納もそれなりにあって悪くない。

どうせ部屋にいる時も、もともとの貧乏性のせいでどんなに広い部屋を与えられたところで結局は定位置の2畳ほどのスペースでほぼ寝転んでいるだけだろうし、居間にしたって今までだって広くても自分がいるスペースはほとんど限られていたので、開放感はやや落ちると言えども私には十分なアパートであると判断された。

家賃も今の家とほとんど変わらない。

そのうえ大通りからもワンブロックほどで駅からも歩いて3分くらいの超が付くほどの好立地ときている。

かなり気に入った。部屋も、同居人含めた環境もこれならイケそうだ。

でも、以前の部屋探しでレオの家に訪ねた時もレオをいい奴そうだと好感を持ったりしたので、私は私のことを決して信用してはならない。

これ以上の物件に出会えることはもうないでしょうと思ったが、一応考えてまた連絡させてもらう、と言ってその家を後にした。


どうしたものか悶々と考えていたところ、またレオのアパートで組合の人に話しかけられる。
私は協力的にしていたつもりにも関わらず、まだ管理費を払ってもらっていないので、本当にあなたは家賃をちゃんと払っているのか?とまた疑いの目を向けられた。

もういい加減にふざけんなと頭に来て憤慨するも、レオに連絡が取れないのでお母さんに連絡したら、実際今住んでいるのはあなたなのだから管理費はそっちに請求しろ、と言われたのでこう言ってるのだ、、、と告げられた。

Wi-Fiもガスも使えない上に、そんな状況で長期滞在者がつかないこの家で、決して君には面倒はかけなからと、実は何度か訳の分からない民泊者の管理も実は頼まれており快諾して面倒もみてやっていたのだ。

案の定鍵が無いので約束の時間までに帰って開けてくれ、とか、部屋やトイレを汚されて私が掃除をしてあげたり、あれが無いこれが無いと文句を言われトイレットペーパーまで私が買いに行ってこき使われたのに、この仕打ちはあんまりでは無いだろうか。

その上、電気代の請求書があんまりにも溜まって来ていたので開けて見てみると、案の定鬼のように支払いが滞納されており、いよいよあと10日ほどで<電気完全撤退のお知らせ>が来ている。


Wi-Fiもガスも使えないのも、数か月の滞納であったなら私が立て替えて払って家賃から引いてもらえば良いだろうと思う方もいたでしょう。
そんなのこっちはとっくに考えて手を打とうとしていた。
ブラジル人の親切な友人に調べてもらったところ、ガス代はもう数年分も溜まっているらしいということだった。
数千レアル(10万円以上)にもなり、私がちょっと肩代わりする規模の金額ではなかった。

Wi-Fiについて言えば、この家に請求書が来る設定になっておらず、その振り込みコード番号を聞いて代わりに支払いに行ったこともあるが正規の請求書が無ければダメだと突っぱねられた上でのレオへの振り込みという手段だったのだ。


これだけ我慢に我慢を重ねて、信用できないところもあるが悪い奴ではないからとレオをかばって揺れる気持ちもあったというのに、それももうここまでだ。


さらにその翌日、レオから連絡があった。

何かと思えばまたもや金の無心だった。

この期に及んでまた私に借金を頼むのか、と腹が立ち、今すぐ出て行くという気持ちをぶちまけたくなったが、まだ新しい家に住むことは確定していないので、なんとか耐えた。


もう私に他の選択肢は無かった。
とっとと先に見に行った家を決めなければ。



いいところですが、また次回に続きます。

自分もすっかり忘れていたのだが、もうずっと前にこの回も書いていたのに、お気づきの方もいらっしゃるだろうが何故だがこのブログの文字が急に小さくなってしまったまま戻すことができず(ある程度は何度か試行錯誤したんだよ泣)、気にしつつどうしようもなく放置していたことを今思い出した。

もういい。多分もう一生できそうにないので、このまま載せます。
ちなみに私は新しく買った機器の説明書などは三行くらいしか読めないタイプだ。

どなたか詳しい方は助けてください。










サンパウロのお引っ越し2018さらば、ゲイ男子との暮らし(1)

また数か月も更新を怠ってしまった。

カーニバルが終わりやっと最近落ち着いてきたところで、いろいろ書くことがたまっているのだが、カーニバルから一ヶ月近く経とうというのにまだ頭がアッチに行ったきり完全に戻って来れていない感じだ。

だが戻ってきたら最後、怒涛のようにブログを更新してやろうと思っている。

全く自分でも0か100かの偏った人間だと思う。

ブラジルではそういう場合、8か80か、という表現をすると最近聞いた。

なんだよ、その中途半端な数字は。

その間の72という数に一体どういう意味が込められているのか道行くブラジル人をつかまえては膝を突き合わせ問い詰めたいところだが、生憎当方そんなには暇ではないのでそこまではしない。

そしてカーニバル前はマクンバとか除霊とかの怪しい話ばかりが続き、うっかり高い木に登ったまま降りられなくなって枝先で震えるおバカな子猫ちゃんのように、いよいよ私が戻って来れなくなっているんじゃないかと心配してレスキューの出動準備をしてくれていた友人たちに向け、普通のことも書いてまだ私はギリギリ大丈夫だということを知らしめたい所存だ。

なので、サンパウロの新しい家へ引っ越しをしてからもう2カ月以上経っているのだが、今回はなぜ一年半で前の家から引っ越したのかの経緯(おもに愚痴)を発表させていただきたいと思う。

以前からこのブログでも十分すぎるほどに引っ越しへの布石は打ってきた。

joe.hatenadiary.com

詳しく知りたい方はこのゲイ男子との暮らしシリーズを熟読していただきたいが、今回はさらにその後の詳細を付け加えさせていただこう。

 

同居人のセバスチャンが出て行き、その前にセバスチャンの彼氏も出て行ってしまったので、とうとう私はひとりきりになってしまった。

のなら広い家に一人暮らしをできているようなものなのでまだいいのだが、大家の息子レオがたまにひょっこり帰って来ては家を荒らす。

そして予想はしていたが、セバスチャンからの実入りが無くなったため、まずは早速家のWi-Fiが止められた。

そしてお金が無いからWi-Fi代は君が払ってくれないと困る、と言ってくる(Wi-Fi代は家賃に含まれていた筈だった)。

パソコンが使えないと生徒さんたちへの連絡などの仕事にも支障をきたすので、仕方なしにその分を振り込んでも、レオが支払うのが遅れて1週間~10日くらいパソコンが使えないという非常に不便な暮らしを強いられる。(それは私が引っ越すまでさらに2度繰りかえされた。)

そして、次はガスが止められた。(もともとガス・電気・水道も家賃に込みの契約だった)

シャワーも浴びられず、料理もできない。

春先になってもまだ朝晩は肌寒い日の続くサンパウロで普段物置と化していたトイレ(超狭い)に辛うじてついていたかぼそい水圧のシャワーが電気製だったことを思い出すまでの数日間は冷水でシャワーを浴び過ごす。

あまりにも不便なので文句を言うと、1カ月ほどしてやっと正規のシャワーをガスから電気式に換える工事が行われ(私がわざわざ時間を作り、2度ほどすっぽかされたのちに、立ち会った)、簡易式のコンロとガスボンベが設置された。

シャワーはガスよりも水の出が悪く電気が通らない部分冷水が混じり使い心地はツーランクダウン、さらには簡易式のコンロはお湯も十分に沸かせない代物で、

「ここはキャンプ場か!あえての、都会の不便な生活体験で初心に帰ろう、か!!」

と使うたびいちいちツッコんでしまうほど火力が弱く、インスタントラーメンさえまともに作れはしない。

 料理に関しては非常に気の利く友人がホットプレートをこれ使いなよと持って来てくれたので、電子レンジとの合わせ技でなんとかしのいだのだ。

さらに設置されたガスボンベを見たその友人に

「うわー!これはダメだよ!危ないし、マンションにはガスボンベ置いちゃいけないことになってるから、見つかったら即罰金だよ?!」

と、指摘される。

爆発する恐れがあるガスボンベを使ってはいけないのは少なくともサンパウロの都会にあるマンションでは常識らしかった。

私に言われても知らんがな、とは思ったが、いくらポンコツレオだってさすがにそれがダメなことくらいはわかっているだろうし、最近は、自分が支払っていないのが悪い癖に公共料金などの滞納の郵便が届きそれをメッセージで伝えるたび半ギレでヒステリックな文面が返ってきたりするので、きゃつに何かを言ったところでいまさら無駄無駄無駄というものだろう。

私のリオのおんぼろアパートでは全部屋一撃で爆発必死のでっかいガスボンベを大家サンドラさんご推薦の元に住み始めた瞬間から愛用していたため、ガスボンベを使うのは私にとって自然なことであり特に疑問に感じていなかった。

それにいくら不便と言っても、リオの家での不便な生活の上に水道が止められた経験すらある私には、現代の日本人が特にする必要の無い苦労に親しんでいるため他では使い道のあまり無い驚異の適応能力が既に備わっており、友人たちに愚痴を聞いてもらいながらも生活を楽しみ“電子レンジで簡単美味しいレシピ”などに挑戦する余裕すら持ち合わせていた。

だがここで本当にレオに見切りをつけた、私が日本に一時帰国の際レオにお金を払うので香水を買ってきてくれと頼まれていた時の話をぜひ聞いて欲しい。

ブラジルから日本へ行く時に空港のデューティーフリーでこの品物で良いかと写真を撮り値段を確認しOKとの返事をもらったので、ブラジルへ戻る時に寄ったデューティーフリーでその香水を買って帰った。

だがいざ品物を渡しお金を請求しようとすると、思ったより高いのでいらない、とキレ気味に断られたのだ。

なんだよそれ。

私は写真も送って値段も確認したでしょう?と抗議するも、お金が一銭も無い、どうしてこんな高いのを買ってきたんだ?こんな値段ではブラジルで買ったほうが安いくらいだ!!と見事な逆ギレをお見舞いしてくれた。

なんで欲しくもない男性用の香水を手間賃も取らずわざわざ買ってきてやったのに怒られて100ドル以上も私が被らないといけないのだ。

以前からの勝手で尊敬の念の感じられない態度に加えてその香水事件が決定打となり、私の中のレオへの信頼ははっきりと地に落ちきった。

 しかも、そんな状態だというのに、私の食器や鍋まで黙って自分の現住居に持って行って返さない、私の秘蔵のマルちゃん正麺を私専用の食料ボックスをひっかき回し勝手に食べた(本当に憎い)挙句、君は今ほとんどひとりで住んでいるのだから家賃をさらに200レアル程値上げする(ガスもWi-Fiも使えないのに)、と、どのイカレポンチ(レオだが)がぬけぬけと言い出すのかという始末で、これでもかという怒涛の理不尽な攻撃ラッシュでますます私の脳髄を煮たたせにかかってくる。

そんな時さらに、マンションの組合の人が家を訪ねてきた。

『もう3か月以上も管理費を払ってもらっていない。レオと連絡が取れないのであなたからもレオに連絡を寄越すよう言ってくれないか』

私がその旨レオに伝えたその後日、組合の人が言うには事もあろうに、

『レオと連絡が取れたが、あなたが家賃を払っていないせいで管理費が払えない、と言っているので払って欲しい』

こんな状況にもかかわらず律儀に 家賃はきっちり期日までに払い続けていたのでふざけんな、と頭に来てまたレオに連絡を取ろうと試みるも、自分の都合の悪い時には何日も連絡は来ず、くそ面倒くさいのを押してわざわざ彼氏のファビオにまで何度も連絡をしてみても返事が途絶え、ついにファビオにすら連絡も取れなくなってしまった。

 

もうさすがに耐え切れず、出来る限り速やかにこの家を出ようと決心した。

入居時に支払った、退去時に帰ってくる約束の保証金も、前払いしている1カ月分の家賃も戻ってくることは無いだろうが、もうそんなこと言ってたらキリがない。

セバスチャンがかつて、

絶対この先もっと重大なトラブルに発展する日が来ると思う、だから他の家を探したほうがいい。

と予言した通り、このままいたらもっとひどいことが起こる予感でドキがムネムネしてくる。

重い腰を上げて本腰を入れて腰に梓の弓を張り(最後適当)、他のアパートを探し始めるも、なかなか良い物件に巡り合えないままずるずると時間ばかり経っていってしまった。

一刻も早く天功のイリュージョンばりにこの家からの華麗なる大脱出を成功させなければと思う傍ら、考えるにつれなんで家賃に含まれているWi-Fiを止められガスも使えないうえ家賃不払いの濡れ衣を着せられたあげく1カ月以上分の家賃を余計に払って私が逃げるように去らなけらばいけないのか、とムカのムネムネも止まらない。

どうにも納得がいかない。私だって決してお金持ちじゃないのだし、やはりきっちり正規に前払い金分も消化してからこの家を出ようじゃないか。

私の最も苦手とするところだが、ここはもう、口八丁手八丁でブラジル名物の(?)駆け引き、というやつをするより他に手はない。

 目には目を。歯には歯を。駆け引きには駆け引きを。

ブラジル人は物事を円滑に回すため、それはもう息をするように嘘をつく。(と、少なくとも私は感じることが多々ある。)

 それにまつわり、ブラジルに来た当初から何度もブラジル人はもとよりが長くこちらに住む日本人や日系人の友人などと噛み合わうことの無い口論になったりしていた。

例えば、シンプルなものであれば、お金や物を貸せと言われても持ってないと言い張れとか、親しくない人に住んでる場所を聞かれても違う場所を言えとか、好きじゃない人に連絡先を聞かれたらわざと電話番号を一桁間違えて言うのだ、とか。

そんなリハも無しで咄嗟に嘘をつくのはなかなかに難しい。

もっと複雑な嘘なんて絶対に無理だ。

記憶力も大してよくないので、やたらに嘘をついてしまったら最後、次に会った時に誰にどんな嘘をついたか思い出せなくなって嫌な汗をかくことになるに違いない。

別に「ワタシ、ウソ、ツカナイ。」という古き良きインディアンの掟に従っているとかではない。

日本の常人のレベルで(だと思う)嘘をついたりする時もままある。

しょーもないホラにおいては常人の数百倍は吹いてきた人生だ。

そのくせ、場合によって非常に柔軟性に欠け、適当なことを言って流せばいい場面なのに自分でも、

『あれ?実は私は生まれた村のしきたりか何かで二十歳まで女だということを伏せ男として、武士として育てられたんだったけかな?』

と思うくらい、時に自分に不利でもうまく嘘がつけない、真面目といえば聞こえはいいが、変なとこ頑なで融通が利かないというなかなかやっかいなタイプなのだ。(繰り返し言うが、ホラは超吹く。)

また、日系人の友人の会社の改装工事が進まないのでお金を渡して早くやってもらった、などの話を聞いて驚いて「それって何かずるくね?」なんてコメントを思わずした際に言われたことには、

「あのね!こっちがちゃんと賃金を払ってても普通の業者でもワイロ目当てにわざと工事を止めたりってこともあるの!それで何もしないでただ待ってたって、この国では工事してくれないまま2年3年なんてすぐ経っちゃうんだよ?!その間私たちはろくに仕事もできず、他の場所の借り賃だってバカにならないし社員に給料も払えない。借金だらけですぐ生活もできなくなるよ?馬鹿正直にやったってこっちでは本当にバカをみるだけで、何も進んでいかないの。文句を言うだけで何も手を打たないほうこそがここではバカなの。あなたはわりといつも自分のやり方を押し通そうとして怒って失敗してブラジル人はずるいとか悪く言ったりするけど、ここはそういう国なんだってば!そういうのもこっちのやり方なの。あなたはブラジルに長く住んでるんだからあなたの常識や日本のやり方とは違うってことをもういい加減ちゃんと学ばなきゃ!」

 と、ブラジル人の友人から見ると私はやはりそういうところがある、みたいなのであった。

私や仲間との間ではとても誠実でお人よしすぎるくらいであるその友人ではあるが、他人に対しては使うべき時には物事を潤滑にいかすためにうまく調子を合わせ、さらっと嘘をついたりすることもあり、そんな時は本当に見事なトラブル回避の手腕を見せつけ感心させられていた。

他にも何人か信用できるブラジル人の友人もいるが、やっぱりナチュラルに事実を捻じ曲げたことを言ったりすることもあり、だがそれゆえ駆け引きがうまくいったりしているのを何度も見てきた。

明らかに向こうが悪いという時もあったと思うし、自分なりに正しいと思っている部分もあるので反論したいとこだが、こっちに長く住むならば理解しないとあなたが無駄な苦労をするだけだ、という彼女の言い分にぐうの音も出ないのも事実なのであった。

そういった耳の痛い助言や数々の苦いブラジルでの経験からも、自分の今のやり方ではストレスが溜まる一方であるのは明らかだったし、しぶしぶではあるがある程度はブラジルではブラジルのやり方というものを学習しなければ、というタイミングではあった。

 

それなので、レオには、

日本に行ったためもう貯金が底をついた、不景気で生徒が集まらず瀕死寸前で、おまえが香水代を払ってくれないので食べるものも食べられずもうペコペコのガリガリだ、みたいないろんなことを言って、さらにこの家もあなたのことも大好きなので出て行きたく無いのはやまやまなのだがと心にも無い事を言い(レオ以外の家については本当に気に入ってはいたのだが)もうお金が払えないのでこのアパートを引き払わないといけない状況だ、とりあえず今月の家賃は入居時に払った前金で相殺にして欲しい、と頼んだ。

頼んだ、というか正規の手段で返金を待っていたら絶対に返って来ないだろうことは明白だったので、ダメと言われても強硬手段で入金しなかければ良いだけの話ではあった。

私にまで出ていかれてはさらに困ると焦ったレオは「今月はそれでいいけど、もっと住んでいていいんだよ?年末は給料が2カ月分出るからそれでガス代や管理費も払えるし、君が住みやすくなるように必ず良くしてあげるから!」

すぐに環境を整えてあげるから!と調子の良い事をここ半年の間に毎月のように言われていたために酸っぱい気持ちでいっぱいになったが顔には出さず、

「わかった!私もあなた(の家)が気に入ってるし、たくさん働いてなんとか住み続けられるようにがんばるからね!!」

とかなんとか適当に言って乗り切ってみた。

思ってもいない事を言うのは非常に心地悪いが相手が相手だ、いたしかたあるまい。

こういうやり方をしなければ搾取され続けたか激しく揉めただろうことは想像に難くない。

歯には埴輪。

 

さて、とうとう尻に火がついた。

なんとしてもこの1カ月のうちに移り住む家を探さなければ。

だが、ネットで毎日探して動いてみるも条件に合う家はやはり見つからない。

そうこうしているうちに2017年も残すところあと1週間を切ってしまった。

 

  …もうちょっと続くよ。

 

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ゴミ箱に捨てられていたマルちゃん正麺の袋。実は2回食べられている…憎い。

愛と友情のマクンバ・追記

今回は私とは直接関係の無い話ではあるが、前回に引き続き、

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の、さらに後日談としてひとつマクンバにまつわる不思議な話を付け加えさせていただこう。

 

今年私がリオで出た同じサンバチームにアフリカ人の女性がいる。

彼女は若い頃にブラジル人と結婚してこっちに移り住み、立派に家庭を築いて長年こっちで暮らして家族ぐるみでチームに参加しているので私とは立場も違うと思うのだが、同じ外国人というくくりから親しんでいただいていた。

 

チームの練習の長い待ち時間の際に彼女とマクンバの話になった。

アフリカといえばマクンバの本場、いわば大元締めだ。

たぶん長い年月をかけブラジルのマクンバは独自の進化を遂げているとは予想するが、やはり彼女もマクンバをやったりもするそうだ。

その本物のルーツを持つ彼女からマクンバにまつわる実際今年に起こったとある話を聞くことになった。

 

“私のわりと仲の良い友達で、娘があるチームのパシスタ(踊り手)のテストに通った人がいるの。

新人ながらその娘はサンバチームのCM(カーニバル前には毎年、選抜された数人~の者がメインでそのCMに出演している)に出られることになってすごく喜んでいたわ。

彼女はそれなりにボリュームのある体型の子で70キロ以上あったんだけど(驚くなかれ、ある程度身長があるブラジル人であったならこちらの基準ではデブ、という感じでは全然無い)それが、ある日から突然体調が悪くなって、ご飯を食べても全部吐いてしまうようになって、瞬く間に20キロほど痩せてしまったの。

TVに映ったのだってひとりだけアップで抜かれたわけじゃなく、何人かの踊り手と一緒に、ほんの2,3秒ちらっと映っただけだったのよ?

病院に連れて行っても原因がわからないまま日に日に弱っていく娘の様子を心配して、そのお母さんは絶対にあなたは嫉妬に狂った誰かにマクンバをかけられているに違いないから、自分の身を守るためのマクンバをしなさいって何度も言ってたの。

でも、彼女はカーニバルまであともう少しだから大丈夫、せっかく初めての年なんだし今は集中したいので全部終わってからマクンバをするからと、その忠告をすぐに聞き入れなかったの。

 

で、彼女は一体どうなったかって?

 

、、、原因もわからないままその後もどんどん痩せていってしまって、、、。

 

そう、、、そして、ついこの間彼女は亡くなってしまったの。”

 

 

 

 

マジでか。

 

 それは、カーニバルまであと2週間という日に聞いた話であった。

 

 

“彼女もカーニバルに出れるととても楽しみにしていたのに。 

そのお母さんである私の友達は泣きながらずっと言ってたわ。だからあれほどすぐにマクンバをやりなさいって言ったのに、って。。。”

 

こっちではマクンバを自分にかけられている、と聞いただけで実際に何もされていないのにショック死してしまう人もいると聞いたことがある。

プラセボ効果じみてはいるが、きっと信じる、ということはそういうことでもあろう。

 

ここでは明かさないが、その子が所属していたチーム名なども聞いたし、細かい話に信ぴょう性もあったので(だから、もしその気になって調べたら本当にそういう子がいたかどうかはすぐにわかるだろう。深追いこそはしていないが)、まるきりそのアフリカ人のチームメイトが嘘をついているとも思えない。

事実で無い事を祈るが、もし事実であったならば亡くなった彼女の死を悼み、ご冥福をお祈りしたい。

 

 

 

 

信じるか、信じないかは、あなた次第です。

 

 

愛と友情のマクンバ 実践・完結編(の後編)

 前回ちょっとオカルト?ぽい話を書いてみた。

 

なので、それつながりで思い出した今日はずっと気がかりだったマクンバ完結編(の前編)

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の続きを書きます。

 

~ 前回のあらすじ~

オッス!オラ叙空!!

とうとうオラたちの前に史上最強の敵が現れたみてえだ!え?魔術をかけられた仲間たちが大変なことになっちまってるって?!オレオレ詐欺にひっかかる亀仙人、女装家に転身したベジータ、その傍らでパラパラを踊り狂うピッコロ。みんな絶体絶命の大ピンチだぞ。でも、こんなつええ敵ははじめてだ!!なんかオラ、ワックワクしてきたぞ!!!(うそ)

 

路上での儀式のようなものを終えてヤスミンちゃんちに戻ると、庭にミニ祭壇が設えられていた。

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早速始まる流れとなり、白っぽい服を着た女子四名で庭に並び立つ。

ヤスミンが祭壇に灯をともし、YOUTUBEのマクンバBGMのボリュームを上げていった。

まずは私の痛いほうの膝を見せろ、と言ってくる。

ヤスミンは厳かにそこにバケツのハーブ水をつけた黒い汚い塊を塗りたくり、

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人んちから切った枝を神主のような所作で私の膝にさわさわと擦り付け、さらに藍色のインクのような粉をまき散らしながら指でなぞってぶつぶつと何かを唱え、膝の上から白い布を巻いて固くしばった。

 

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汚い黒い塊はサボン(石鹸の一種らしい)なので、家に持って帰って無くなるまでシャワーを浴びる際に必ず膝に塗りたくれと言われる。

 そこまでで20分くらいか。

 

さて、ここからが本チャンのようだ。

注)ここからは人によっては刺激的に感じられるかと思われますので、不快な気分になりそうな方は読まない・見ないようにしてください。

 

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そして、あんまり生々しい写真は載せないし、描写もあえて淡白にさらっといかせていただくが、ヤスミンちゃんは例の段ボール箱の中の動く物体を生きのいい状態で取り出し、その首を反対方向に曲げたまま片手で固定させて器用に持って、もう片手の中にあるナイフで確実に頸動脈を切り生き血を捧げるように真ん中の黒い人型が座したものに振りかけながら、何かまじないのようなものを唱え続けた。

 

ぎゃあ。

 

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私はドン引きながらも、ある程度は予想がついていたのにそれでもマクンバに参加することを決意したのだし、家庭用小規模マクンバだとは思われるが荘厳な雰囲気だしで、悲鳴を飲み込みじっと作業を見つめるより他になす術もない。

 

さらにそれを籠の上に置いて、リンゴやらリボンやらで装飾し、シャンパンやラメの粉や薔薇の花びらなどを上から振りかけ、綺麗にラッピングしていく。綺麗、と言っても、その亡骸となったものの上にだが。

 

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ヤスミンは執事を呼ぶような卓上ベルをチリンチリンと鳴らしながら、緑ブラと少し話をして何かを一心に祈れと言っている。

それに従い、鳥さんごめんよと思いつつ、私も祈る。

スピーカーに繋いだYOUTUBEのボリュームをもっと上げ、ヤスミンちゃんのまじないもベルの音量もさらに激しさを増してくる。

もう夜中の2時を回っていたため、非常に近所迷惑では無いかとまた違うところを心配しながらも、どうやらこれがクライマックスのようだと察してはいた。

 

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最後には、さらにロウソクに火をつけ、火をつけた葉巻を亡骸のクチバシに咥えさせ、さらに葉巻やタバコを隙間にぶっさし、いつもの定位置と思われる場所に移動させて、やっと儀式はお開きとなった。

 

それから、私がしごきまくって抽出したハーブエキスをわけわけしてそれぞれシャワーを浴び、(良くわからないがそれを首から下にだけかけてからシャワーを浴びろと言われた)遅いので皆ヤスミンの家に泊まり就寝。

 

完結するまで長くなったがざっと、ここまでがこのマクンバにおいての当日の全工程であった。

どこまでをこのブログで書いたら良いかかなり考えたが、エグい部分も含めなるたけ事実に忠実な形でここに記してみる。

 

ところで、今回の儀式を仕切るのであろうかとあたりをつけていた例の緑ブラの彼女は、べつだん儀式を仕切ったりするわけでもなく、翌日早くにこれから仕事だとスタコラ帰っていったので、結局誰だったのか良くわからないままであった。

翌日ホーザに聞いてみると、どうやら他の女に盗られた元カレとの復縁を望んでたまたま本日のマクンバに参加した人だということであった。

 

 彼女がそれから元カレと復縁できたかどうかは知らない。

私の膝もご存知、治ってはいない。

 

私に関して言えばいろいろあったが無事今年もカーニバルには希望のチームで参加はできたし、もともと熱狂的に信じているわけでは無く異文化を知りたいという半ば好奇心からの友情出演ならぬ友情マクンバという部分が強かったため、何もかもが叶わなくとも特に強い不満は無いのだが、

 

「これであまり効かなかったら、次にはもっと強いマクンバをやりましょう。」

 

とヤスミンちゃんに言われたことが、ちょっと気がかりだ。

 

どうしたものか、これ以上踏み込むのも躊躇われるため、少なくとももっとちゃんと考えてからにさせていただこうと思っている。

 

憑いていますか?取ってもらったよ。in SAO PAULO

実は、今日、取ってもらいました。

何をか?

そこのところ詳しく説明せねばなるまい。

 

何か月か前に、レッスンの生徒さんがお休みされていたので、一体どうしたのだろうか?と心配していた。

一ヶ月してやっとレッスンに訪れた生徒さんは、実は、、、と事情を語ってくださった。

 

日本からの一時帰国で帰ってきた後でブラジルに戻ってきてから、原因不明にものすごく体調が悪くなってしまったという。

お子さんもいらっしゃるというのに、具合が悪すぎて起き上がることもままならず、

何とか必死に生活をやりくりしていた次第であったと。

それで、サンパウロの知人に紹介されて行ってみた、とある場所に相談しに行ったという。

それは、さる日系人の霊力のあるという人のもとに(1回150レアル2017年11月現在)。

するとどうでしょう、その日からまたたくまに身体の不調が無くなり、通常の生活を送れるようになり私のレッスンにもやっと通えるようになった、と。

興味津々、他の生徒さんと共にぐいぐい突っ込んで話を聞いてみた。

聞いたところをかいつまんでお知らせすると、

とある、マッサージなどもやっている診療所を訪ね、日系人のその専門の人にお願いし、憑いていたものを取ってもらったという。

その生徒さんである彼女はもともと霊感のようなものを少し感じるタイプで、それにしても半信半疑、でもどうにもならず勧められてその治療を受けてみた。

すると、1時間ほどの診療をへて

 

“あなたは日本からお侍さんの霊を連れて来てしまった” 

 

でも、もう取ったので大丈夫。と、言われたと言う。

 

それを聞いて皆、爆笑、であった。

その“お侍さん”も、とり憑りついたはいいものの日本から勝手のわからないブラジルへ飛行機にまで乗って来てしまいさぞ戸惑ったことだろう。

笑いのネタじゃないか?と勘繰るくらい面白かったので、皆で競って突っ込みを入れてもっともっと、と聞いていた。

その方も笑いながらも、やはりそういう部分敏感に感じてしまうところがあるらしい。

よくよく聞いてみると、そこで憑いているものを取ってもらったときに、するりと身体から何かが抜けるような感覚があったという。

そしてそれからはピタリと、不調が消え、嘘のように身体が回復されたと本当にびっくりされていた。

ちなみにその方は、決して嘘をついたりするようなお人柄ではない。

周りの親しいご友人たちも、彼女がかなりしんどそうだったのにそれ以降急に元気になったのを実際に目の当たりにしたという。

 

それなので、私もそれなりに半信半疑だったが、いろいろ他の人の話も聞くうちにものすごく興味が湧いたので、ついにたまたま予約が取れた今日、行ってみることにした。

私が貧乏であるのも、膝が痛いのも、彼氏ができないのも、このトラブルの多い生活も根本的に卑屈なところのある性格も、ちゃんと毎月家賃を払っているのに大家が管理費やガス代やWi-Fi代を払ってくれず止められている挙句、大事に取っておいた秘蔵のマルちゃん正麺を勝手に食べてしまわれるのも、

全部きっと何かが憑りついているせいに違いない。

 

間違い無い。

 

まあ、それでもダメもとで、その診療所の門を叩くことにあいなった。

 

現在、週に1.2度しかそのセッションは無いと言う。

その例の“お侍さん”の口コミなのか、最近は特に予約が取りずらいようだった。

 

良い感じの日系人のおばさんが、ゆっくりしていていいのよー、と優しく迎え入れてくださった。

診療台に靴を脱いで目をつぶって横たわる。

次第にその診療者は、指を鳴らしながらエアーで各部の服を脱がすように何かを気合を入れて取っている。

他の人がどういったセッションをしていたまで詳細はわからないが、かなり重苦しく大変そうだ。

私にはこれまでの人生、霊感的なものをちゃんと感じたことは無く、だがしかし2年くらい前に霊力のあるという方にたまたまお会いしたときの10数名集まった会の中で、誰とは言えないがこの中に猛烈に悪い気を発している人がいるため具合が悪くなったので帰ります、、、と言われ、十分の一の確率だしまさかと思ったが後に聞いてみたところそればズバリあなたでした~!と言われた(努めて明るく描写してみたが、涙目になるくらいの深刻さで後に告げられた)こともあるし、さらに現在私の体には新規のマルちゃん正麺の霊などもついているはずなので、

ああそうさ、私にはよほどすごい霊が憑りついているだろうよ、、、フフフ、と妙に自信たっぷりにその様子をたまに薄目を開けたりしつつ盗み見ていた。

(。。。。マルちゃんはまことにとばっちりで、、、すみません。超おいしい。)

 

そしてそのセッションが終わり、どうですか、何か感じますか?と聞かれた。

正直、あまり良くわからない。

 

好奇心は満々だが、そもそも懐疑的なところもある私である。

いろいろ聞いてみた。

 

あなたは、声を聞きませんでしたか?

はて、何の声でしょう。

いや、よくわかりません。と答える。

 

貴方は、すごーく前に、天上と地上をつなぐ役割をしていた人でした。

なんと言えばいいのでしょうか、、、とても強い、、、そのため、悪い霊力が毎日あなたに悪いことをささやいていました。。。

その声を、、聞こえていましたか?

 

いやいや、常日頃、心の中でマイナスな感情と戦うことはあるが、もし本当に悪魔の声が日常的に聞こえていたと答えたならば、何かの末端価格数千万の白い粉を摂取していることを疑い、即病院に行くことを勧めたほうが良い。

 

そして、その強い力を使えなくするために悪い精霊、、、たちがあなたを奴隷のように貶めて悪い事ばかり吹き込み、重い鎖であなたをがんじがらめにしていたのです。だからいろいろな悪いことがおきているのです。

そうですね、、、日本語で言うと、言わば女神に近いような役割の人で。。。

 

イエーイ女神!

 

前世占いなどしてもらったのは初めてで、もし前世があるとしても、どうせ戦国時代のバッタあたりであっただろうと思っていただけに、なかなか気分は悪くない。

 

その先生はセッション中苦しそうに喘いだり、合間合間に疲れた様子で何度か水をごくごくと飲んで息を整えていたしで、やっぱり私にはいっぱい憑いてましたか?と聞いてみた。

 

そうですね、とても多かったですけど、、、でも、もっと多い方もたくさんいます。

 

膝には(膝が悪いと告げた)2つのドクロメデューサの顔がありました。

 

お侍さんのくだりからみて和もので責める方針かと思いきや、まさかの洋物の化け物の登場だ。新しい。

 

メデューサはあの蛇の頭の、、、ですので石のように固くなり、動けなくなってしまうのです。

でも、その鎖も、刺さっていた刀も、、、全部全部取りましたので、もう時期に良くなると思います、、、時期に良くなります、、、

 と、何度も告げられた。

 念を押すも、良くなるのにそんなに時間はかからないという。

 

…ブラジルの神秘なのか、、、はたまた私には効かないものなのか。。。

 

その結果はまだわかりかねますが、皆さん今後の私の状況をお見守りください。

 

 もしかしたら、私が2か月ぶりにブログを更新する気力が湧いたのは、そのせいかもしれない。

 

ではでは、また、追って経過をご報告させていただきます。

 

 

 

 

あの橋の向こうで~闘膝痛記~

またもや更新が滞ってしまっていた。

セバスチャンロスで私が生きる気力を失い断筆したと思われた方もいらっしゃるようだが、時は過ぎ今はひとりでもわりと平気になったし、それが理由ではない。

実は7~8月中に1か月程、欧米ロックミュージシャンばりに緊急極秘来日?をしていたのだ。

どうしても膝が治らず困り果て、日本で治療をしてみようと思い立った。

それに他にも体調の不安もあるし、出来る限り病院に通い検査や治療もしてみよう。

奇しくもセバスチャンが家を去って数日後に出発であったので、その数日さえ乗り切れば日本の生活で気も紛れるであろうというベストタイミングであった。

でなければ心が折れたまま家中で彼の面影を探してはしばらく泣き続けていたことであろう。(実際出発の日までは何を見ても悲しくてメソメソと暮らしていた。)

今回の帰国では身体のメンテなどがメインだったため、ゆっくり時間が取れず、連絡もできないで不義理をしてしまった友人知人たちには申し訳ない、などと思いあがってもみたのだが、私が気にするほどは皆さん私のことを気にしてはいないようだったので、ここで許しを乞うほどでもないような様が正直やや寂しくもある。

 

膝に問題が生じてから軽く1年以上が経っていた。

疲れが溜まると非常に痛く、走ることも、まともに歩くことさえままならない。

ブラジルでは結局良くわからなかった原因も、日本で病院にかかりさえすれば解明できるのではないかと希望を持って治療に臨んだ。

 

いろいろ前もってネットで調べたりはしていたのだが、“サンパウロ在住・とび出せ!膝痛仲間(名称仮)”から情報を集めたところ、それなりのリハビリの設備の整っている整形外科ならば、日本の実家から近いところにひとまず行ってみるのが良かろうということになった。

 

その実家の近所の整形外科を訪れるも、午後の部の始まる1時間前に着いたというのに、もう病院の待合席は主に老人でいっぱいだった。

2時間ほど待ち、軽い診察とレントゲンを撮り、さらに待たされた後レントゲンを見ながらメインの診察の番がやっとやってきた。

足をいろんな方向に動かし、痛いかどうか質問されレントゲンを見てまもなく、あっさりと結果が発表された。

 

 

先生「こりゃ膝に血か水が溜まってるね~。」

 

膝に水!!

 

今まで何度かそういう人の話は聞いたことがあったが、まさか自分の膝に水が溜まる日が来るなんて若かったあの頃は想像だにしていなかった。

 

先生「注射器で水を抜いて、痛み止めも打って、ヒアルロン酸を何度か入れたらだいぶ良くなると思うよ~」

 

膝の水を、抜く!!

 

今まで何度かそういう人の話は聞いたことがあったが、まさか自分の身の上に注射器で膝の水を抜く日が来るなんて若かったあの頃は想像だにしていなかった。

 

ところで人類は大きく2種類に分けられることを皆さんはご存じだろうか?

 

そう、それは、

膝に水が溜まったことのある人間

と、

溜まったことの無い人間

の2種類である。

ああ、私はついに知らず知らずのうち昔の自分には無縁であったはずの、はるか遠いあの橋の向こう側に渡って来ていてしまった。もう何も知らなかった無邪気なあの頃には戻れない。

 

先生の話をぼんやり聞きながら、青春時代にそっとグッバイを告げているうちに、着々とミーのニーのウォーターは抜かれていった(ようだ)。

恐ろしくてずっと目をつぶっていたため、注射針を突き刺す気配とその痛みだけが治療が行われている証だった。

薄目を開けて終わったのかと聞くと、ほうらこんなに取れた、と先生が目でこれを見てみろと促してくる。

 

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1円と50円玉ほどの太さの、ぶっとい注射器だ。

え?嘘?これ?今から入れる薬じゃないの??と非常に驚いて何度も質問した。

水と言うからには無色透明かと思いきや、私の膝の水は、それはそれは鮮やかなみりん色をしていた。1回の診察につき25ml以上取れていたので、計4回通って100mlは抜かれた。この調子で1年も通い続けたらば、きっとものすごく痩せられたんじゃないかと思うのに残念だ。やはり継続は力か。ザ・膝水抜きダイエット。

 

結局、膝の水を抜き抜き、5回くらいヒアルロン酸を入れればだいぶ良くなるだろうという話だったが、私には日本にそんなに長く滞在する時間は無い。

1週間に一度しかその施術はできない決まりということだったので、ま、3回くらいでも何とか、、という医師の言葉に期待を寄せて、そこで治療を続けることにした。

 

するとどうでしょう、たったの1回の治療で、あんなに痛くてたまらなかった膝が嘘のように調子が良い。痛みもほぼ無いし、何より、昔のようにストレス無く動かすことができるのだ。期待以上の効果だった。

日本の医療に感動するとともに、2つの病院に行っても原因すらわからなかったブラジルの病院は一体何だったのだろう、と疑問がわいてくる。だって、日本でもさんざん待たされはしたものの、具体的な診断には5分も要さなかった。

さらに言えばブラジルの2つ目の病院は診察料がバカ高く、膝プロとの触れ込みであったというのに、痛みさえ取れればオールオッケーだいじょうV!とだけ言われ、さりとて痛みを取る具体的な方法は提示されず、ネットで調べたらその成分は膝に意味無いから~と評判のなまっちろいサプリのみを処方され、その上帰り際に何万もかかる検査を勧められたのだ。(結局その検査はしなかった。)

注:ただし、医療等はブラジルの方が進んでいる部分も多々あるということなので、私の経験はあくまでもブラジル医療レベルを一般化するものではない。

膝プロ先生は、たくし上げた私のしっかりとしたまるい膝をを見るなり「ああ、こういう形の膝の人は痛くなるんだよな笑」と、なんの診察もする前から軽いタッチで、私の身体をウン十年も一生懸命支え続けてくれた無骨ながら愛すべき丸膝をディスりやがり鼻で笑いながら片腹を震わせていた(ように見えた)ため、卑屈な暗い感情が私に少々穿った見方をさせているのかもしれない。

 それでもともかく、

日本医療最高~♪

とごきげんに治療にいそしみ、そこでめでたしめでたし、といけば良かったのだが、私は他にもさらなるミッションに取り組まなければならなかったりもしたので続きを読み進めて欲しい。

実は最近、右胸にけっこうでっかい“しこり”を見つけてしまった。

脇からの右胸の外側のラインにライオネスコーヒーキャンディ2個分くらいのしこりがはっきりと感じられる。

逃げまどい嫌がる仲の良い友人たち男女問わず無理やり触らせてみても、やはりそのライオネスには確かな存在感があると、皆もれなく同意した。

 

そんなことで、これもまた地元の女性専用と謳っていた乳腺系専門の病院の門を叩いた。

レントゲン写真を撮ったり検査をし、最後に先生から触診され診断が下される。

 

 

先生「このしこりは腫瘍ではありません」

 

ああ、よかった、とライオネスな胸を撫でおろしていると、先生は聞き捨てならぬタイムリーな一言を言い放った。

 

 

先生「このしこりは水が溜まったものです」

 

 

 

水!!

 

 

 

 

 

また水か!!

 

 

 

 

 

 

 

私は全身水たまり人間なのか。

 

 

 

 

 

と、何事も無くて良かったものの、愕然としてしまう。

 

まあまあ、それでも胸にも腫瘍は無いと言うのだし、膝も治ったなら良かったじゃないですか、という話なのだが、そう簡単にもいかず、膝はブラジルに戻り2週間も経たず痛みはじめ、かつてないくらい膝の上がぼっこり腫れて膨らんできてしまった。

なんでも水を抜いたところでもともとの炎症を根治させないと、結局患部を冷やそうとする働きにより体内の水が集結してしまうということなのだ。うーん身体というものはよくできているなあ。この人体の神秘よ。

 

とか呑気に感心している場合ではないのはわかっている。

 

このひざ上ぼっこり君はもう診断されるまでも無くおなじみ水が溜まったものであるだろう。

 

ところで私の星座は知的でクールなみずがめ座さんだ。

 

 

ちなみに胸の水のほうは特に抜いたりはしないでいいらしい。

 

 

 結局振り出しに戻っただけか。

さて、どうしよう。

 

さらにちなみに近況を付け加えると、大家の果てしない滞納のせいで、もう2週間ほど家のガスが止められています。

 

さて、ほんと、どうしよう(泣)。

 

愛と友情のマクンバ 実践・完結編(の前編)

相変わらず元気に泣き暮らしている。

毎日、今日も泣き濡れている最中ではあるが、セバスチャンとの別離による悲しみのあまりに最近は景気の悪い話が続いているので、今回はやっと、ずっと放置してあった、飛行機に乗り遅れる話

飛行機に乗り遅れる《前編》 - ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

とともに、楽しみにしているので続きを書けと(ひとりずつだけに)言われた、マクンバをしたときの話

joe.hatenadiary.com

の続きを書こうと思う。

 

マクンバにおいては特に(普段もわりとそうなのだが)役立たずのくそ人間であった私だったが、やっとそれっぽい仕事を与えられた。

身体を清める儀式のためのハーブの準備をしろという指令だった。

いろんな種類の葉っぱのついた木の枝を渡され、バケツに3分の1ほど水を張ってこいとのこと。

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その地べたに座ってこの葉っぱをせっせと手でもいでバケツに入れるのだ、と言う。

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いまいち完成形が良く分かっていないので、ガキの使いのように途中で何度もホーザに確認しに行く。

バケツに入れた葉っぱをさらに細かくちぎり、水の中でもんでもんでもみほぐし、出汁を取れということらしかった。

何度も、もうこれでいいか?と、質問をしに行っては、まだだ、まだだ、もっと細かくちぎれ、もっとだし汁を出せ!と言われ、かなり手が疲れてくる。

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やっとこのくらいもみしだいたところでホーザのOKが出た。

 

ヤスミンちゃんは台所で何かの調理のようなものをしている。

サッカーボールほどの大きさの鍋に血なまぐさい何かをドボドボと流し込んでいる。

なんか、これ見たことがあるなあ。何だっけか。

【ミオロ】という名前で、確か以前マクンバショッピングに付き添いで行ったときに肉屋でヤスミンちゃんが購入していた記憶がある。

思い出した。

牛の脳みそだ。

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その奥の皿の上にわざわざ物置を漁って取り出してきた謎の生首のオブジェを置き、脳みそに謎の液体と塩っぽいもの混ぜ、さらりんと木の棒でまぜまぜしている。

まぜまぜするとぷ~んと生臭~いにおいが立ち昇ってきた。

 

ヤスミンちゃんは魔女だったのか。

 

トカゲのしっぽや干からびたコウモリは入れないでも大丈夫なのか。

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冗談ではなく本当にそんな材料があるかもと怯えつつヤスミンちゃんの仕事を眺めていた。

さらにブラジルでは非常にポピュラーであるマンジョッカ(芋の一種)などを乾燥させた食用の白っぽい粉などを何種類かをまぜまぜして、卓球の球よかちょっと大きめ程度の白団子を何個もまるめて、生卵と一緒に半透明のバケットに並べていく。

そして炭をガスレンジで直火焼きして素焼きの壺のようなものの上に置く。

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うわー、脳みそ~!ぎゃー!これ食べるの?!

などと五月蠅いので、祭壇のために買ってきたものを紐解いて庭先の棚の上に並べておけ、と追い払われる。

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りんごや薔薇の花と花びら、素焼きの壺やリボンと包装紙、ローソク、葉巻、金粉など。

 

また、玄関先に向かったホーザにちょっと来て、と呼ばれ、家の外に出た。

塀の向こうにある近所(他人)の家に生い茂った木の枝をこのナイフで切って、と頼まれる。

私はタッパ(最近この表現あんましないよな)があるので、彼女が届かないどんな高い場所でも簡単☆ラクラクだ。

ニュー高枝切りバサミ(日本直販)としての役目を順調に果たしながらも、人んちの枝を断りも無くむやみに切っていいもんなんだろうか、と心配した。

アメリカだったら訴訟問題になりそうだ。

ブラジルにはご近所トラブルなんて無いのだろうか。

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ブラジル人であり、そういた部分おおらかなホーザは、そうそう、これが無くっちゃね、と何も気にしていない。

私がもみしだいた草たちと何が違うのか私にはさっぱりわからなかったが、何かこだわりがあるようだ。

 その間ヤスミンちゃんは雰囲気を盛り上げるためか、それっぽい音楽をYOUTUBEで探しスピーカーに繋いでかけ始めていた。

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この夜分遅くにドンドコドンドコドンドコドンドコと太鼓の音が鳴り響き、民族的な歌声がこだましている。

神秘的な宗教儀式といえどもYOUTUBEて、ブラジルの現代化の波を感じさせる一コマで、ちょっと笑える。

 

夜もかなり更けてきて、夜中の12時を回ろうかという頃。

緑ブラの彼女と私でこれを持って出かけてきなさい、とヤスミンからバケットを渡される。

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何本かの白いローソクと白団子、生卵、謎の黒団子と変な草。

それにおまえの手持ちの銀色のコインを全て出せ、とカツアゲされバケットに散らされる。

確か、他にぶっといローソクや素焼きに移された例の脳みそなども一緒に持って行け、などと言われたと思う。

ヤスミンはここで祭壇の準備などをもう少しするから、付き添いのホーザに車を運転してもらい出かけ、やり方のレクチャーをしてもらえ、とのこと。

やり方?一体何のレクチャーなのか。

ホーザは私と緑ブラを乗せ車を運転してくれ、しばし近所をうろうろする。

何か、どうも明確な目的地があるわけではなくて人気の無い場所を探しているような感じだ。

よし、ここでいいわ。

住宅街の道路の小さい用水路の横にさびれたブランコがあるコンクリートのちょっとした三角公園的なスペースの側に車を止め、私たちにも外に出るようにいう。

そこに通行人のカップルが歩いて来たのを見て、私たちを手近な家の軒先の目立たないところにいるようにと呼びよせてやり過ごした後、脳みそやらが盛られた素焼きの皿を人目をはばかりながら端っこに置いて、ぶっといローソクに火をともしその横にさっと立てかけ、さあ、もう行くわよ!と車に乗り込む。

どういった意味があるのかまではわからないが、以前ヤスミンちゃんと夜中にファベイラのファンキに出かけた時も、ギンギンにオシャレをしたヤスミンちゃんが途中で何かにウジの湧いた素焼きの皿を車を止めた川沿いの道に置いてパンパンと払い、よし、これでいいわ、さあ、行きましょう、と引き続き遊びに繰り出したことがあったので、その時と同じようにマクンバの儀式の一環なのだな、ということは予測できた。

そのまま帰るのかと思いきや、ヤスミンちゃんの家の通り沿いの道で車を止め、例の白団子とローソクを渡される。

私と緑ブラはまず団子を電柱の側に置け、と言われ、そこに並べる。

そしてロケットペンシルくらいの細長いロウソクを4本ずつ、その2本は過ぎ去って欲しいネガティブなことを想いながら、残りの2本は自分に起こって欲しいポジティブなことを想いながら、なるべく細かくそのローソクをぽきぽきと折りながら祈れ、と言う。

さらに各自生卵3個とさっき私がカツアゲされた銀貨を電柱に背を向け後ろを見ないようにしながら軽く投げて再び祈れ、と促された。

その間にローソク全部に火を点し、私たちを見守るホーザ。

緑ブラの彼女は慣れているのか一心に願い事を祈っていて、私はその横で薄目を開けては彼女を見て、あ、まだだったか、と再び目をつぶり、おまけに大金持ちにもなれますように、など欲望の赴くまま思いつくことをこの際お願いしてみた。

そういう手順であるとは知らなかったので、咄嗟に思いついたことしかお願いできていない。

もっと早くに言ってくれていれば、もうちょっと高尚なお願いだってできたはずだ。

世界平和とかな。

だが、予め言われていたらいたで、私の欲をすみずみまで叶えるための祈りの時間は3時間は要すであろうと予想する。

全く欲が深い。

だがその一方、かように強欲ファッションモンスターであるくせして、この私が3時間も集中して祈り続けることなんてできないとも予想する。

ちょっと考えただけで飽きてきて面倒になり、あー、私が超幸福になるための願いが全部叶いますように、これだ! だって、神様なら私が何を望んでるのか全部わかってるよね?

あ、つーか、魔法使いになりたい♡ これで良くね?

という小学生レベル、というよりクソ人間全開フルスロットルなことをつらつら考えてしまいかけていたので、もしたくさん時間を与えられたとしてもどうせ爪の甘皮を押して爪の領域を広げようと試みたり、片足で何秒立っていられるか秒数を計ったりして無為な時間潰しにいそしんでしまったに相違ない。バリバリだぜ。

 

ヤスミン宅に戻ると、庭に祭壇がしつらえてある。

 

もう午前0時を軽く過ぎていたが、ここからやっとメインの儀式が始まるようだ。

 

 

 

 

ゲイ男子との暮らしinブラジル4~セバスチャンの決断~

セバスチャンと今の家を出て一緒に暮らすという話にはなったが、現実はそう簡単にもいかなかった。

まず、セバスチャンの住みたいところと私の住みたいところがちょっとずれている。彼はもっとオサレな繁華街に住みたい。私は今の場所からそんなに離れたところには動きたくない。

私は一年前に部屋探しをいっぱいしたのでわかるが、ここは少なくとも探した中では私の条件に一番合う場所だったので、少しネットなど探ってみるも、もっと良い条件のところに出会うことは難しく思えた。

それに、その時はセバは彼氏のシャンギットとアツアツだったので、二人で物件を見に行ったりもしていたようだし、私は邪魔者以外の何物でも無いのではないかと思いだす。

なので私は二人に切られても恨まないように心の準備だけはしておいていた。

だが、セバが住みたがっているオサレな繁華街は家賃が死ぬほど高く、二人が住みたいと思うような素敵なところは資金的に手が届かないようだ。

彼らもお金がそんなに潤沢にあるわけではないし、3人でお金を出し合えば広い部屋に安く住める。

そういう問題もあったからだと思うがぜひ君も一緒に引っ越そう、と二人とも言ってくれた。

でもよくよく考えると私は仕事をするのにいくつか借りているスタジオからほど近い今の家ありきで既にスケジュールを組んでしまっていたので、レッスンの合間に家にちょっとでも帰って休んだりも出来ない場所へ引っ越すのは私の体力的にかなり厳しいと判断し、いずれ今後の生活に支障が出るのではないかと憂いた。

できればセバたちと離れたくないが、でも無理なものは無理なので、やはり私はこの周辺でなければ引っ越すのは難しいと思う旨を告げた。

最悪、ひとりでどこかに引っ越すことになっても仕方がないとその時少し、覚悟もした。

どうしたものやら、と、そのままその話は宙ぶらりんになり、皆あまりその話題には触れないままなんとなし時が過ぎて行った。

ヒステリックグラマーなレオ家族の様子もうかがってはいたのだが、訪ねて来てから1か月以上経過するも特に追い出されるようなリアクションは無い。

次第に、引っ越すのは面倒でお金もかかるし他に皆にとって良いという物件も無さそうだし、もう引っ越さなくてもい~かな~、というような雰囲気になってきた。

また、その間にシャンギットが仕事を失くし、少しして新たな職を得たのだが、彼の家から2時間半ほどと新しい職場から猛烈に遠く、この家からは割と近い、ということで話がまた変わり、この家から引っ越さずにシャンギットがここへ引っ越してくるのが一番良いのではないか、という話になった。

今までもほとんど同居しているようなものだったのだが、男二人で一つの部屋というのはいくら恋人同士とはいえかなり手狭だし、ということで、この家の乗っ取りを計画した。

このアパートごとレオから借りきってしまい完全に三人だけで暮らす、というものだ。

ほとんど帰ってこないのだからレオの部屋をシャンギットが使えば良い。

暴君大家・レオが来なければ私たちもストレスをためないで過ごすことができる。

素敵な案のように思えたが結局はレオとの交渉がうまくいかず、その話が実現することはなかった。

 

そんな矢先、セバスチャンとシャンギットが別れることになり、話は急展開を迎える。

 

白状すると、男同士とはいえどもカップルと暮らすとなると多少の気は遣う。

これが男女のカップルだったことを思うと、きっと頻繁にイチャイチャされたならたちまち私は不快感を募らせ、クソがあ!とまずテーブルをひっくり返し大暴れをした上で姑に対する鬼嫁のごとく熱湯をかけて早々に追い出していたに違いない、と確信する。

男同士のイチャイチャは私の負の感情の琴線に触れないことが自分でも不思議だったが、二人は私の前でチューチューするくらいはざらで、私も既に慣れっこであった。

それでも、もうちょっとリビングにいて私も話に混ぜてもらいたいな、という気分の時でも、お邪魔と判断すれば空気を読んで、私は自分の部屋に行くから、と、さりげなく二人きりにしておいてあげるようなこともたびたびあった。

が、今は私がもっとセバスチャンと遊びたいと思ったときにそういった気を遣う必要はもうない。

セバも彼がいない分わりと暇なので、がっつり構ってくれることもある。

シャンギットには悪いが、これはこれで楽しいかな、などと思うようになってきた。

 

ここで断っておくが、私はセバスチャンが大大大好きだが、恋愛感情は全くない。

人に話をするとよく、セバが彼氏だったらいいのにね、とか、ゲイに惚れないでね、などと言われるが、それは違う。

セバはとっても優しくて愛らしくて超素敵な生き物なので、今となってはその外見すらかわいらしくて仕方が無く見えてきているが、異性としてははっきりきっぱりとまるでタイプではない。

あーかわいらしいー、と私がセバを見て悶絶するのは、内面から滲み出るその佇まいであり、いわば動物や赤ちゃんをかわいいと思うのと同じような感覚においてで、だ。

たまに手をつないだり挨拶で抱き合ったりもするが、一瞬たりとも彼といて性的な気持ちになったことは無い。

それに、セバが女性を好きであったなら、こんなにも仲良くなっていないはずだ。

私たちはお互いが異性であっても恋愛感情が絡まないからこそ利害関係のない純粋な友達になれ、だからこそとても大切に思えた。

彼に何のメリットもないのにいつも優しくしてくれたからこそ、彼のことが心から信用でき、好きになれたのだ。

私の彼氏ができない理由がなんとなく紐解かれてくるような気もするが、それはさておいて。

これは家族のような愛だと思う。

優しい弟を溺愛する姉が、弟を自分の側にいつまでも置いておきたいと思うような。

 

 

だが、そんな蜜月は長くは続かなかった。

セバは以前から誘われていたというメキシコ人の友人ゲイカップルに、

「彼氏と別れたのなら心機一転、僕たちの家の空いている部屋に住まないか」

と余計なことを言われたのだ。

彼は悩んだようだが、もし君が住まないならすぐに他の人を探す、と言われ、この今の家よりも彼の仕事場にも駅にも近く金額の条件も良いというその部屋にあと1か月足らずで移り住むことを、決めた。

「君はもう僕のイルマ(女兄弟)だから、残る君のことが心配だけど、、、。」

 ひどく衝撃を受けたが、彼にとってより条件の良い場所が見つかったのならそちらに行くのは当然だ。

何より、一緒に引っ越そうという話になった時に場所を譲歩出来なかったのは他ならぬ私であった。

兄弟のように愛しているといっても、本当の家族ではない、ただの同居人に出て行く彼を引き止める権利はない。

それに、シャンギットと別れたのを契機に、セバスチャンが新しい生活を始めたがっていたのは私もちらちらと感じてはいた。

私にこの家を出る、と告げてからは特に、遅くまで出かけていることが多くなっていった。

 

夜中にセバが大声で歌を歌いながら部屋に帰ってきて私の寝入りばなに起こされても、ああ、セバはなんていつもゴキゲンで可愛くて愛おしいんだ、とうとうとしながら思う。

そしてすぐに、この歌声を聴いてこんな幸福な気持ちになれるのもあとわずかなのだ、と気がついて胸が切なくなる。

一事が万事そんな感じで、セバスチャンが出て行くと私に告げたその日から、近いうちに必ず訪れるセバスチャンロスに怯えながら毎日を送ることになった。

セバスチャンとの楽しいごはんも何もかも、昨日までの喜びすべてが悲しみに変ってしまった。

セバスチャンは私ほど感傷的にはなっておらず、むしろ新しい生活を心待ちにしているようにも見え、 私が想うように彼は私が好きなわけじゃないのだな、としょんぼりする。

でも、そうであっても私が彼を愛しているなら、彼の幸せを祈って気持よく送り出してあげるのが本当の愛なのではないか、と思い直す。

あまり負担にならないようにとあえてクールに接したりする時もある。

フェルゼンとマリーアントワネットの別れくらい苦しい。

あまりにつらいので、セバを知ってるこっちの私の友人に悲しくてたまらないと話をするも、そんなのしょーがないじゃーん、サンパウロにはいるんだしいつでも会えるよ~!どんま~い、と軽くあしらわれ、セバスチャンの引っ越し宣言により心が脆弱になっていた私は、私のこの繊細な心の機微をあなたはちっともわかってない!と怒り嘆いてケンカになりそんな自分にまた落ち込む。

とんだ二次災害だ。

 

と、くどくどと、とても長くなったが結局皆さんに何を伝えたかったか、というと。

そういった経緯と理由があって、このシリーズの一番初めに書いたように、私は最近毎日泣き暮らしている、のだ、ということ。

とにかく、悲しすぎる。

と、いうことだ。

 

もう何も言うな。

 私もあれから少しは落ち着いて来てはいるし、もう誰とも無益なケンカなどしたくない。

私にだってどうにもできないことであるのはわかっているので、ただ、私の感情の吐露をさせてくれ、聞いてさえくれれば、それで、良いのだ。

 

ゲイ男子たちとの暮らしinブラジル3~第一回家を出て行く会議~

今住んでいるシェアハウスからの退去勧告を大家のレオの家族にされて、すぐさまセバスチャンとレオにその旨を告げた。

レオと話をするも、お母さんから最近連絡を受けたことは無く、「僕もなぜそんなことになっているのかわからないが、うちのお母さんは悪い人ではないのだけどちょっとそういうアレなところがある、とにかく話をしてみるので待ってくれ」、というのでその連絡を待った。

いくら母が少しアレ、と言ってもさすがに家族なので、私の言い分は聞いてもらえないのではないかと心配したが、レオはわたしの言い分も聞き入れてくれ、結局、

「話をしたらお母さんも理解してくれたので何も心配は無く、君たちは出て行く必要はない」

と告げられた。

一応解決の兆し、ではあるが、いろいろひっかかる。なんか不穏だ。

さらにレオに会って詳しく話をすると、お母さんは何十年も前にレオのお父さんと別れたが紙の上では別れておらず、お父さんが存命の頃は訪ねてくることもなければ病気になったお父さんの世話を何一つしなかったくせに、いざ亡くなったとなったら急にこの家の権利を主張し始めたという。レオのお父さんはとても優しい人で、レオは大好きだったのでずっと一緒に住んで病気の時も自分だけで面倒を見ていたらしい。

どこまでが真実なのか私には知る術は無いが、それが本当ならしょっぱい話だ。

おまけに失業してお金が無いとあんなに主張していたお姉さんはそのすぐ後からヨーロッパに1か月ほどバカンスに行っているという。

本当にお金が無くて貧乏で困っている人が1か月も遊びで旅行に行くだろうか。

レオからいろいろ聞いたところでも、彼女たちの主張していた内容とレオの述べる話があまりにも違い過ぎるので、彼女たちが取り立てて今すぐにお金が無くて貧乏だ、というのは嘘だろうと結論づける。

住むところが無いと主張していたが、他にも2,3軒ほどレオのお父さんから貰ったアパートを所有しているらしい。

ブラジル人特有の口八丁手八丁で有ること無いことを言って強引に自分の目的を達成しようとしたのだろう。

しかしなぜ急に住人を追い出そうとしてそしてなぜ急に沈静化するのか、レオと話をしてもその目的がいまいちよくわからなかった。

だが、何が嘘か本当かは置いておくとして、敵は常識の通じる相手では無い事だけは良くわかった。

一応解決したとレオは言うが、このままここに住んでいてもまたいつアレなあのクレイジーマミーが突然現れるか心配で、それから数日間はずっと誰か人が訪ねてくる気配に怯えて過ごしていた。

 

セバスチャンと話し合った結果、その剣幕で訪ねて来たのは尋常ではないし、すぐに問題が解決したというのは疑わしいので我々は引っ越し先を探したほうが良いのではないか、という話になる。

セバスチャンは私より1年ほど前からこの家に住んでいるので、私よりもずいぶん情報通だ。

今まで聞いていなかったこの家についての詳細な話を彼から聞くことになる。

もともとは大家のレオのお父さんと二人で住んでいた家で、1年前にお父さんが亡くなった頃にセバはこの家に移り住んだこと。

レオは家の管理能力が著しく低く、最初は人が住めるようなところで無くて、ゴミ屋敷のような家をセバがほとんど片づけたこと。

レオは浪費家であり、今の仕事でそんなに稼ぎはないので、私たちの家賃で自分の生活をなんとかやりくりしていること。

レオは生まれ育ったこの家に愛着があるが、レオの家族は以前からこの家を売りに出したいと思っているらしいということ、など。

 

セバスチャンの言い分はこうだ。

「僕たちは家も綺麗に使っているし支払いだってちゃんとしてる。こんなにいい借り手はブラジル人ではそういないと思うよ。いままで何人か住んでもお金を払わなかったりレオとうまくいかず出て行ったんだ。最近のレオの態度には尊敬も感じられないしトラブルも多い。しかもその家族もいたのじゃ、レオは大丈夫って言ってても絶対この先もっと重大なトラブルに発展する日が来ると思う、だから他の家を探したほうがいい。」

さすが私のセバスチャン、聡明で賢い。(その上、愛らしくかわいい♡)

 

私は、はじめはとても感じが良いレオに好感を持っていた。

私が住み始めた1年前のほんの2~3か月くらいの間レオと生活を共にしただけだが、優しく接してくれたし、ちょっとおポンコツ様であそばせることには気づきつつも、出て行きたいと思うほどに不満を感じたことは無かった。

レオはその後、他の街に部屋を借り、ほとんどこの家に帰って来なくなったので、セバスチャンとふたり快適な日々を過ごしていたのだ。

だが、レオの大家としての管理能力の無さは日々感じていた。

家賃に含まれているインターネットが何度か止められたり、さらには家の電気が止められたこともあった。

全部彼が支払いをしていなかったためだ。

電気なんて、いくらブラジルといえども、数か月は支払いをためないと止められることは無い。

さらにレオは月に1、2度、いきなり戻ってきては鍵を持って来ていないから今すぐ帰って鍵を開けて欲しい、などと連絡してくる。

なぜ自分の家に帰ってくるのにいつも鍵を持って来ないのか。

共同のリビングを一体どうしてこんなに散らかせるのかと思うくらい散らかし放題で回した洗濯物を洗濯機に放置してはまたあっちに行ったきり何週間か帰って来ない。

その家の散らかし方も、生ゴミをありえないような普段使わない場所に捨て置いて虫が湧いていたり、必要の無いものを物置から引っ張り出しては家中のいろんな場所に置きざりにしてあったりと謎な行動ばかりであった。

共同の場所に置いているものは人のものであっても何でも使い、無断で持って行ってしまう。果てはトイレットペーパーまで。

私とセバの留守の間に勝手に冷蔵庫を漁り飲み食い散らかす、または私たちの食料を勝手にちょっとだけ手をつけては封を開けたままテーブルの上に放置して腐り果てさせるそのやり口もどうにも猟奇的で、こいつちょっとヤベー奴だな、というのはひしひしと感じてきていた。

母もアレなら息子もアレだ。

いくら自分の家だとはいえ、彼のやっていることは同居人に尊敬を感じられず傍若無人で、彼が帰って来ると家が嵐の後のように荒れ果てるので、そのたびに私たちのストレスは溜まっていく。

私たちの快適な暮らしのためにはレオが散らかしたもの全部を放っておくわけにもいかず、結局そのフォローは全部私とセバスチャンがしなければならなかった。

 レオは悪気は無いようだし、一緒にいて話をしている分には人懐っこくて良いやつなので残念だが、しだいに私たちはレオがなるべく家に帰って来ないことを願い暮らすようになった。

 

 と、そんないきさつもあり、せっかく私が紆余曲折を経て手に入れた安住の地ではあっても、確かにこの家を出たほうがいいのか、、、と心は揺れた。

 だが、せっかく仲良く暮らしているセバスチャンたちとも別れがたく、ためらっていた。

セバはメキシコ人の友人のゲイのカップルの家のひと部屋が空いているのでそこへ行くこともできるが、僕たちは気が合うし、こんなに信用できる同居人を他に探すのは難しいと思うので、一緒に部屋を探して一緒に移り住もう、ということになった。

 私はセバスチャンと引き続き住めることが嬉しかったので一も二も無く快諾し、この家を出て行く方向性を持って、この会議は終結した。

 

 

 

ゲイパレード・サンパウロ2017

昨日同居人のセバスチャンたちとLGBTパレードに行ってきた。

ブラジル経済の中心地であるサンパウロのパウリスタ大通りで毎年6月に行われ、今年で21回目となる。

世界最大級のゲイパレードということで、年々盛り上がってきているようだ。

家からほど近く、せっかくゲイのセバスチャンと仲良しになったということで、行くならぜひ私も混ぜて欲しい、と前々から話をしていた。

 

大通りのパレードは昼間で、その後は中心街の広場に場所を移して夜まで盛り上がるようだ。

 

以前パレードの後に移動した最後の最後までついていったという友人の話では、最終的には公園のようなところに到着し、そこでいきなり大フリーセックス大会がおっ始まったという。

あちこちで獣のようにだれかれ構わず交尾にいそしむ人々。

しまいにはムカデ競争のように並んで互いに貫き何人も連結したまま陽気に手を振り振り歩き回っている者たちもいた、と生々しくリポートしてくれた。

私の友人はノンケなのもあり異次元に迷い込んだかのようなその光景にちょっと気持ちが悪くなった、と語った。

 

そんなことを聞いていたのではじめはパレードを観に行くのも恐れおののいていた。

実際に行ってみると、酔っ払いはしゃいで大騒ぎしたりキスをする人たちくらいはいるが、少なくとも私の見た限り大通りのパレードはそういった部分それほど乱れたものでも無かった。

 

とにかくものすごい人で溢れかえっている。

街ゆく人の五分の一くらいが仮装をしていて、さらのその十分の一くらいが目立つような恰好ー気合の入った仮装・または露出ーをしている印象だ。

参加者はLGBT(レズ/ゲイ/バイセクシャル/トランスジェンダー)だけではなく、明らかに異性愛者であろうという者たちも多い。

カーニバルやハロウィンとあまり変わらない。とにかく乗れるお祭りには乗る、というようなサンパウロっ子のお祭り好きな気概が感じられる。

LGBTでなくとも、主義主張があろうとなかろうと、とにかくお祭り騒ぎに便乗したいいろいろな人が参加することで世界最大規模のパレードへと成長したのであろう。

かく言う私もカーニバルのチャンピオンパレードの時に使用したアフロヅラを流用し、控えめながらも仮装じみたことをして張り切って出かけた。

 

写真を撮ったので、皆さんに雰囲気を味わっていただこうと思い、載せます。

 

夜に用があったので今回もパレードのその後まではついて行かなかったが、友人の話のように本当に最後にはフリーセックス状態になるのかどうか、いつかこっそり覗いて皆さんに報告したいものである。

 

 断っておくが、参加はしない。

 

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