ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

ブラジルのラブホテルに泊まる2

飛行機に乗り遅れた話の途中ですが、ここで皆様にお伝えしておきたいことがあります。

一昨日、またブラジルのラブホテルに泊まりました。

 

今度こそ、

ブラジリアンワックスでむだ毛の手入れをしたブラジリアンカカオのような肌の色のブラジリアンビーチボーイとブラジリアン柔術ばりに組んずほぐれずの亜熱帯ブラジリアンナイトを過ごした

とかのご報告をしたかったのですが、あれから2週間にしてまた鍵を部屋のドアに刺したまま忘れたのでありました。

 

ほんの2日ほど前に友人にこの前のひとりでラブホテルに泊まった話をしたら、

『合いカギをお財布の中にも入れておくようにしたらいいんだよ』

とアドバイスを受け、

『いやー、でももうあと1か月もしないで引っ越すからいくらなんでも大丈夫だよ!』

と元気よく胸を叩いたばかりの出来事でした。

 

 なにがいくらなんでもなのか。

もう自分でも自分が信じられない。

多分私の脳はブラジルの何か未発見の寄生虫により侵されおり、アツアツのとろけるチーズのようになってしまっているのだと思う。

 

一昨日は金曜日であった。

飲み会でほろ酔いでタクシーから降り家の前に着いたところで鍵が無いのに気が付いた。

飲みの帰りなのでもう午前1時近くになっている。

こういう時に限ってもうどうしようもない時間になってから鍵が無いことに気が付き、

こういう時に限って財布の中にホテルに泊まれるちょうどくらいのお金が入っている。

 

 

…いくか。

 

 

もう本当に慣れっこになってしまいスタバに寄るよりライトな感覚で即決してしまう自分が恐ろしい。

翌日に人生初の海釣りに行くことになっていたためラブホテルに不釣り合いな借りもののクーラーボックスを小粋に小脇に抱えたままフロントに向かう。

「釣りに行くって男を釣りに行くんじゃないの?ウヒヒ」

と、つまらないので無視しても何度も言ってきたおじさんの飲み会での冗談を思い出す。

『男を釣るどころかまたひとりでラブホに泊まっているありさまですよおじさん。』

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階の52号室。

階なのに52号室ではないこの不条理。

 

ベッドがつ。

ラブホテルなのにエキストラベッドがあるこのミステリー。f:id:joE:20160516134742p:plain

深く考えるとなんだか怖いのであまり考えないようにして寝床に潜り込む。

 

 

今日は金曜であるのでもちろん、明日は土曜日だ。

私の住む部屋はある会館の2階にあり、土・日は基本的にそこの事務所は閉まっていて門番もお休みだ。

会館の建物の地下と1階にはバスケットコート1個分程度の広さの貸し出し用ホールがあり、そこではコンスタントにいろんな宴が繰り広げられている。

だいたいは日曜は朝っぱらから日系人カラオケ大会がおっ始まり深夜近くまで続く。

遅くまでゆっくり寝ていたい日曜日に大音響のへたくそなカラオケを聞かされるだけでもかなりストレスなのだが、

たまにリハーサルなのか朝の5時台から何曲も気持よさそうにド演歌を披露されたり、夜中の2時過ぎてからの郷ひろみを続けてメドレーでお送りされたりするので本当に迷惑でしょうがない。

しかもなぜブラジルくんだりまで来て日本の懐メロを毎週のように聞かされなければならないのかとつい遠い目をしてしまう。

鼻をつまみ声色を変えて警察に

『近所の者ですけど、あそこの騒音がひどいんですよ』(※音声は変えてあります)

と密告したろかと思ったりすることもあるがなんかみみっちく思えてすんでのところで踏みとどまっていたような状況だ。

(サンパウロでは防音設備の無い場所での早朝及び夜10時以降の騒音は法により規制されているのです。)

 

何が言いたかったのかと言えば、

明日の土曜日にその建物でなんらかのイベントがなければ門番も事務所の人もいないので私は鍵が無い状態で門を突破して中に入ることができず、

部屋に刺さっているであろう鍵も回収できず結果、部屋に入ることはできないということだ。

経験上カラオケ大会は日曜が多く、土曜日は何かが開催される可能性は少ない。

さらに時によっては土曜も日曜も何もない平和な週末を迎えられることもある。

つまり何もやっていなければ土曜の釣りの予定をキャンセルしなければならないどころか、下手したらクーラーボックスを横抱きしたまま会館が通常運営される月曜の朝までさまよわなければならない可能性もあるのだ。

こうなるといつもは静かな週末を望んでいるくせに

「平和な日常なんてクソくらえだぜ!」

と、ファッキンでロックな言葉を吐きつつ、明日こそはカラオケ大会が行われることを祈りながら眠りにつくしかなかった。

 

不安であまり眠れなかったが翌朝ホテルから出て家に向かう。

どうかカラオケ大会がやっていますように…。

いつもは忌み嫌うカラオケ大会をこんなに待ち望む日が来ようとはまるで夢のよう。

カラオケ大会がやっていると人が出入りしやすいように門が解放されているので遠目からでもわかるのだが開いている気配は無い。

やっぱりだめだったか…。

と絶望しかけたが門に着くと門番が中にいるのが見えた。

明日は大きなカラオケ大会があるらしく、準備とリハーサルがされているので特別に出勤しているようであった。

 

おおっ!!カラオケの神様ありがとう!!!

 

ブラジルどころか日本にさえいるかどうかも怪しいカラオケの神様に感謝を表しつつ、ここでもまた遺憾ないギリギリガールぶりをいつものごとく発揮したのであった。

 

釣りには無事行くことができ、前日の寝不足のおかげで慣れない船中の仮眠も爆睡することができたのでこれはこれでまあ丸く収まったのであったが、

久しぶりの友人にこのブログのことを告げると、

「面白いけど、こんなにあけすけに書いて大丈夫?…特に気になる男性には見せないほうがいいかもよ」とアドバイスを受けた。

いやー、でも別に読者とかいっぱいいるわけじゃないし、そんなの大丈夫だよ!

と返信しようとしたところではっとする。

過信せず友人のアドバイスは素直に聞いた方がよいということはこのたびの鍵の件でも嫌と言うほど学んだはずだ。

しかも彼女は20代前半の若さでエリート銀行マンと結婚した実績を持つ実力者であるので、彼女の言うことを聞くのが賢明であるに決まっているのだ。

 

 自分でも薄々、書けば書くほどモテから遠ざかっていく予感はしている。

読む人によっては私が完全にイカれているとジャッジすることもあることでしょう。

でも何か書こうとするとどうしてもこういうふうになってしまう。

このブログは実際より面白おかしくオーバーに表現している部分もあることをここで強く申し上げておきたい。

 それに多分私の脳はブラジルの何か未発見の寄生虫により侵されおり、アツアツのとろけるチーズのようになってしまっているのできっともうどうしようもないのだと思う