ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

サンパウロの部屋探し

まずはサンパウロのもといた家の近くと仕事場にも近いいくつかの駅に絞ってその駅近を探す。

今まで駅まで徒歩3分という好立地に住んでいたのでぜひとも5分くらいまでのところに住みたい。

部屋探し専門のサイトの有料会員に登録しこれはと思う物件があればコンタクトを取り部屋を見に行き気に入れば契約するという順序だ。

はじめはサイトの見方がよくわからず戸惑った。

そしてちょっと気に入った部屋が見つかってもなにかやたらとはにかんでしまう。

今日はやっぱりやめといたほうがいいな。よし明日にしようっと、と、

下駄箱にラブレターを入れられない中学男子のようにもじもじとし勇気がでないのだ。

 

そんなことをしているうちにどんどん時は経ち、これぞという部屋はなかなか見つからず、良さそうな部屋でもあちらのお目がねにかなわなかったのか返事がないこともあった。

やばい。

指で881(やばい♡)と無意識にかたどってしまうほど焦ってきた。

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写真協力:セバスチャン

 

とにかく行ってみないと始まらないと、いろんなところを見に行ってみることにした。

初めて見に行ったのはサンパウロのビル街の超中心の通りで駅からも仕事場からも近い絶好の立地の部屋であった。

隣に大家さんの家族が住んでいて奥さんと10歳くらいの娘で対応してくれたのだが、なかなか感じがいい。

何人かの女子が住んでいてバス・キッチン等は共同だ。

ひとつ部屋を見せてもらったが、8畳くらいに括りつけのタンスとベッドがあるまあまあ悪くない部屋で、

16階の窓から大通りと都会の景色が一望でき、ああ、私サンパウロの中心で愛を叫んだりしちゃうのねとテンションが上がってくる。

話をよく聞いてみると、部屋を誰かと分けないとうたっていた値段よりかなり高い家賃になるという話だった。

なるほどサイトに記載してあった値段に幅があったのはそういうからくりだったのか。

誰か知らない人と毎日8畳のスペースで同衾?するのは苦痛だし、

高いので借りられませんと言うのは負けなのでさも吟味しています、というふりをして値段にビビったのを顔にださず部屋を見続ける。

もうひとつの安い部屋があるからそこを見せてくれるというので心の中でそうこなくっちゃ!と小躍りしながらおばさんの後についていく。

そこは、3畳くらいの窓のない薄暗い部屋であったが、10畳以上あった元住んでいた会館の部屋のほぼ倍の値段であった。

こちらにはわりと良いアパートには女中部屋的なお手伝いさんの部屋があるのが一般的で、どうやらここもそれ用に作られた部屋のようだ。

サンパウロのビル街のど真ん中と言えどシングルベッドひとつおけばいっぱいの監獄のような部屋に今の家賃より倍の値段を払って住まないといけないのか。

どんどん現実の厳しさが押し寄せてきて期待に膨らんだはずの自慢のボインもみるみるしぼんでいく。

手のひらに881と3回書いて飲み込むくらい焦ってきた。

条件をかなり譲歩しなければならない。

私の欲望をすべてかなえてくれる夢のような部屋はこの世に無いのだ。

 

部屋探しは難航した。