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ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

バイーアの旅2016① ~É BAHIA, É BAHIA!~

年末にサルバドールに行って参りました。

サルバドールとはブラジル北東部に位置するバイーア州にある都市で、アフリカとヨーロッパ文化の融合した古い町並みあり海あり山ありの風光明媚な観光地でもある。

現在アメリカで暮らすバイアーノ(バイーア地方出身の男性)と結婚した日本人の友人が里帰りをするというので、2日前にチケットを取り急遽数日お邪魔させていただいた。

今回も絶対に飛行機が取れていないとかなんかしらのトラブルが予想されたが、帰りのサンパウロの飛行機の時間に間に合うか冷や冷やしたことを除いては、ノートラブル、ノーライフが座右の銘になりかかっている私にしては何事も無く、急に押しかけてご迷惑をかけた友人の旦那さんのご実家のご家族以外には無問題で愉快に過ごすことができた。

ブラジルに初めて旅行に来た年以来、実に13年ぶりのサルバドールへの旅であった。

サルバドールの旅行記などは既に60億人くらいがFBなどにあげているので特に私からは飛行機に乗り遅れていない限り皆様にお伝えすることは何も無いと思われるが、まあそう硬いこと言わずに特に印象に残ったところに絞って少しご紹介させてもらおう。

 

目次

1.バレー・フォルクローリコ・ダ・バイーア

2.フェイラ・ジ・サンジョアキン

3.ペロリーニョのペレ

 

1.バレー・フォルクローリコ・ダ・バイーア

何とかの歩き方とかや他でもそりゃもういろいろ紹介してあったりもしますけど、本当に心の底から素晴らしすぎるショーです。

アフリカからバイーアに連れてこられた奴隷から始まるブラジルの黒人文化を生演奏と生歌をバックにバレエとアフロの技術を持つ褐色のダンサーたちが時に本当に憑依していると思わせるほどおどろおどろしく、時に昔の祭りの風景はこうであっただろうと思いを馳せるほど愉し気に臨場感を持って、舞台狭しと表現し駆け回る。

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13年前に感動し、今回これだけは絶対観ようと決めて来てはいたのだが、やっぱり本当に素晴らしかった。翌日、帰る前日ももう一度観に行ってもまた翌日も観たくてたまらなくなったので、もし滞在が続いていたら演っている日は毎日、もし金が尽きたらサルバドールの街角に立ち身を売って入場料を工面してまで観に行ってしまいそうでヤバかった。

ダンサーたちの鍛え抜かれた美しい肉体、褐色の肌の人たちの持つえげつない身体能力、躍動感、歴史と神秘を感じる宗教性と豊かな演技力が太鼓のリズムと一体になり、どの踊り手を見てもきっちり仕事をしておりダレる時間が一瞬も無く、ああ生まれ変わったらこんな身体を持ってみたいものだと惚れ惚れし感動のあまり思わず涙が出てきてしまう。

100人ほどでいっぱいの小劇場であり間近の汗が飛び散る距離で観られる圧巻の大迫力、このクオリティーにして超良心的な価格設定、ぎゅっと詰まった息つく暇もない短い上演時間中に起こる奇跡のようなめくるめく演技にただ茫然と口をあんぐりと開けて存在するだけの肉塊と化す。すべてが豊饒で完璧なまでに美しい。

 

まさにブラジル文化を代表して世界に通用するレベルのショーであると思う。

 

一概に比べることはできないにしても、これまでに観たミュージカルやショーなどの中でも、私の心のベストテン第一位はこんなショー、だった。と、マイクを奪い合ってラップの部分を歌いたくなるほどの、私のセクシャルバイオレットNo1であることに間違いない。ナンバーワンでオンリーワン。怒涛の歌しばり。

 

日本に連れて行きてえ。

 

もしいつか私が金持ちになった暁には彼らを日本に連れて行ってこのショーをみんなに見てもらいたい。

 

そして私が世界を周るためのプロモーターとなり、晴れて日本公演が決定するも慣れない異国の公演で文化の違いから日本食が口に合わないなどと元気を失くししょぼくれているメンバーのひとりの青年を、皆を押し込めている暗くて狭いタコ部屋の隅で肩に手を置いて慰めている自分を瞬時に妄想しつつ劇場入り口に張ってあったポスターを見上げ我に返ったところ、もう既にいくつかの海外公演は実現されているようであった。

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これを読んでいる中に誰か興味のある大富豪がいたら、ぜひ私までご一報いただきたい。

私が金持ちになることは遺憾だがお約束できないので他力本願であるが、もし日本公演をすることになったらできるだけ尽力させていただくことはお約束しよう。

 

余談だが、ブラジルには日本人の友人や有名人のこの人に似ているな、と思うタイプの人が結構いるのだが、私が感じるに、“香取慎吾似”のブラジル人がわりと多い、と思う。

実際数日旅行に来た日本の友人に香取慎吾に似ている知り合いなどを紹介しがてらそのことを告げると、本当だ!とすぐさま同意され、街ブラの際に“ブラジルの香取慎吾を探せ!”のコーナーが突如発生し、あ、また見つけた!と次から次へと現れるそっくりさん探しで大変忙しくなったりしていた。

このショーにもひとり“香取慎吾似”の青年が出ており、ダンスももちろん素晴らしかったのだが、ちょうど2016年の年末だったので、そういえばスマスマの最終回観てないけどどうなったかな?と気を散らしてしまったのは決してショーが退屈だったせいではなくて、集中力に欠ける私の脳みそに問題がある。

ついでに言うと、最後のカポエラ(この数分のカポエラショーだけでもブラジル随一のパフォーマンスであると思う、必見だ)の時だけ人員が数名現れるのであるが、キレッキレの肉体美ぞろいの中でなぜかひとりだけオチ要員なのかと勘繰りたくなるずんぐりちょいポチャボディの男子が現れ華麗な技を披露してくれていた。

以前も観た時にどうにも気になってしまう青年がやはりひとりいたので、それも含めての長年にわたる計算された演出だとしたら、もう兜をずるむけに脱ぐしかない。ユーモアのエッセンスも盛り込んだ究極のエンターテイメントだとさえ言えるだろう。

 

 

予想以上に熱くなってしまったので、残りの場所については次回に続く。

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劇場へ続く入り口のドア。中の階段を下りると劇場がある。全席自由。50レアル(2016年12月現在)

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 ひときわ元気に舞台を飛び回っていたのが印象的だった出演者のダンサーの女の子。2日目にチケットを買いに行ったときにやってきたので話しかけ写真を取らせてもらった。出待ちのファンのようだ。

 

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門番の人の持っていたチケット売り場が開く時間表(2016年12月現在)チケット売り場のルイスというお兄さんに請われ教えておいたので、「20時開演・10分前開場」と訪れたあなたにも日本語で対応してくれるかもしれない。