ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

愛と友情のマクンバ・追記

今回は私とは直接関係の無い話ではあるが、前回に引き続き、

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の、さらに後日談としてひとつマクンバにまつわる不思議な話を付け加えさせていただこう。

 

今年私がリオで出た同じサンバチームにアフリカ人の女性がいる。

彼女は若い頃にブラジル人と結婚してこっちに移り住み、立派に家庭を築いて長年こっちで暮らして家族ぐるみでチームに参加しているので私とは立場も違うと思うのだが、同じ外国人というくくりから親しんでいただいていた。

 

チームの練習の長い待ち時間の際に彼女とマクンバの話になった。

アフリカといえばマクンバの本場、いわば大元締めだ。

たぶん長い年月をかけブラジルのマクンバは独自の進化を遂げているとは予想するが、やはり彼女もマクンバをやったりもするそうだ。

その本物のルーツを持つ彼女からマクンバにまつわる実際今年に起こったとある話を聞くことになった。

 

“私のわりと仲の良い友達で、娘があるチームのパシスタ(踊り手)のテストに通った人がいるの。

新人ながらその娘はサンバチームのCM(カーニバル前には毎年、選抜された数人~の者がメインでそのCMに出演している)に出られることになってすごく喜んでいたわ。

彼女はそれなりにボリュームのある体型の子で70キロ以上あったんだけど(驚くなかれ、ある程度身長があるブラジル人であったならこちらの基準ではデブ、という感じでは全然無い)それが、ある日から突然体調が悪くなって、ご飯を食べても全部吐いてしまうようになって、瞬く間に20キロほど痩せてしまったの。

TVに映ったのだってひとりだけアップで抜かれたわけじゃなく、何人かの踊り手と一緒に、ほんの2,3秒ちらっと映っただけだったのよ?

病院に連れて行っても原因がわからないまま日に日に弱っていく娘の様子を心配して、そのお母さんは絶対にあなたは嫉妬に狂った誰かにマクンバをかけられているに違いないから、自分の身を守るためのマクンバをしなさいって何度も言ってたの。

でも、彼女はカーニバルまであともう少しだから大丈夫、せっかく初めての年なんだし今は集中したいので全部終わってからマクンバをするからと、その忠告をすぐに聞き入れなかったの。

 

で、彼女は一体どうなったかって?

 

、、、原因もわからないままその後もどんどん痩せていってしまって、、、。

 

そう、、、そして、ついこの間彼女は亡くなってしまったの。”

 

 

 

 

マジでか。

 

 それは、カーニバルまであと2週間という日に聞いた話であった。

 

 

“彼女もカーニバルに出れるととても楽しみにしていたのに。 

そのお母さんである私の友達は泣きながらずっと言ってたわ。だからあれほどすぐにマクンバをやりなさいって言ったのに、って。。。”

 

こっちではマクンバを自分にかけられている、と聞いただけで実際に何もされていないのにショック死してしまう人もいると聞いたことがある。

プラセボ効果じみてはいるが、きっと信じる、ということはそういうことでもあろう。

 

ここでは明かさないが、その子が所属していたチーム名なども聞いたし、細かい話に信ぴょう性もあったので(だから、もしその気になって調べたら本当にそういう子がいたかどうかはすぐにわかるだろう。深追いこそはしていないが)、まるきりそのアフリカ人のチームメイトが嘘をついているとも思えない。

事実で無い事を祈るが、もし事実であったならば亡くなった彼女の死を悼み、ご冥福をお祈りしたい。

 

 

 

 

信じるか、信じないかは、あなた次第です。